婚約指輪を宝石投資家がガチで選ぶとこうなる

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

私がトレジャーアセット系実物資産投資をするようになったのは、結婚後の話です。

一応、その時は私だって婚約指輪とかも買いました。

買うお金が無駄金に思えて仕方がなかったけど、諸事情により買う羽目になった

石ころ投資家になった今思い返せば、

「もっとこうしておけば良かった」

と頭を抱えることが多々あります。

ということで、これから結婚を考えている人たちに

俺みたいになるなよ~!

ということで、ドケチ目線、そして投資家目線から婚約指輪購入のハウツーを書いていきたいです。

予算…中途半端は良くない

まずは予算の話から入りましょうか。

これが一番重要かもです。

「結婚スタイルマガジントレンド調査2019」によると、平均予算は30代で37.1万円、20代で31.5万円だそうです。

そして、全体の約6割の人が20万円以上50万円未満の指輪を購入しているそうです。

そして、私自身もそうしました。

でも、まずこれが失敗だったと思うんですよね。

今思うに、

買わないか、買うなら数百万円以上するもの

が正解だったなと思うんですよね。

どうせ買うのであれば資産価値のあるものをチョイスしておけばよかった…

…ということです。

私なんかは婚約者にせがまれた(ゴネられた)訳ですが、ここで譲歩して買うんだったらいっそ数百万円出してしまって資産価値のあるものを買えば良かったなぁ…と後悔しています。

そうすれば、今の時代に「婚約指輪は給料3か月分」という話をガチで信じていたお嬢様育ちの嫁さんも、スンナリ満足したんじゃないかなぁ…と思ったりします。

買うか買わないか、そして予算でかなり喧嘩したんですよね。

何度も言ってますが、宝石の99%は投資不適格。

数万円~数十万円のものなんて、基本的には資産価値ゼロです。

この価格帯のモノを買っても、将来的に何かあって、やむなく買い取りに出した場合…二束三文にしかならないでしょう。

ひょっとしたら、

結婚の記念品を投機目的で買うの!?

と気を悪くする人もいるかもしれません。

でも、そのあたりはあまり心配する必要はないかと。

このブログで何度も言ってますが、トレジャーアセット系実物資産投資は超長期(10年以上のガチホ)前提でやるもんです。

宝石投資の基本スタンス

自分の人生で何もなければ、自分が生きているうちは売らない。

売ることがあるんだとしたら、子供や孫の世代。

自分が生きてる間は自分達が楽しんで、死んだら家宝やお守りとして子孫に引き継ぐ感じです。

これが基本スタンスなんで、転売ヤー的なイメージ、投機的なイメージとは少し違うのかなと思います。

資産価値のあるものを買っておけば、通常の婚約指輪と同じような記念品としての意味に加えて、将来的に何か緊急事態があった時のお守りにもなります。

…っていうか、個人的には…

たかが記念品程度の意味しかないものに、ウン十万円かけるなんて狂気の沙汰

…だと思うんで、買うんだったら資産価値のあるもの一択ですね。

中途半端なものを買うぐらいなら、「買わない」ってなりますかね。

どんな店で買う?

何となく分かっている人も多いでしょうが、この業界は値段の付け方が非常にいい加減です。

同じような品質のものの値段が、行く店によって全然違ったりします。

宝石がフェアトレードにならない理由
  • 流通経路が複雑かつ多段階だから、いろんなところで中間マージンをぼられる。
  • 滅多にする買い物じゃないので、相場観がなくモノの良し悪しを見分けられない客が多い。
  • モノの良し悪しそっちのけで、「いくらするものを買った(買ってもらった)」という部分に意味を見だすアホな客も少なくない。

というのがその理由な気がします。

なんで、私は投資家としてカラーストーンを買ってくる時は、店選びにかなり気を遣っています。

で、婚約指輪買う時も同じで、どこの店に行くかでお買い得感に雲泥の差が出てきます。

基本的には、海外の鉱山関係者と直接のコネクションを持っていて、ルースを中抜きなしの直輸入で仕入れている個人商店が良いように思います。

私の経験上、ネットでそれっぽい店を見つけたら、実際に足を運んでみて店のおじさん(おばさん)と話せば店主のレベルは何となく分かるもんです。

また、同じような品質の石が他の店でどのぐらいの値段で売られているのかチェックしていけば、良心的な値段で売られているのか否かも大体分かるし、店ごとの得意分野も分かります。

良い店は多くないですが、首都圏や関西なら探せばたまにあります。

これに対して、百貨店とか全国に支店持ってチェーン店化してるようなとこは正直お勧めできません。

卸業者を通して真正面からのルートで買い付けているケースが殆どなんで、大体において中間マージンが乗りまくったボッタクリ価格だし、優秀な宝石商がやってる個人店に比べたら品質も見劣りします。

因みに、私は職員互助会の割引が利くという安直な理由で、全国チェーンの東京のお店で買ってしまいました。

今思えば、もっといい店が関西にもあったのに…って思います。

ダイアモンドかカラーストーンか?

一般的には、婚約指輪といえばダイアモンドですよね。

ただ、「資産価値があるものを買う」という視点で見れば、カラーストーンも悪くありません。

婚約者の誕生石を選ぶのも一興かもしれません。

長所と短所をまとめると、こんな感じです。

項目ダイアモンドカラーストーン
長所市場価値を算定する基準が出来上がっており、
専門性のない質屋やリサイクルショップでも
買い取り可能。
市場価値に仕手株的な要素がない。
短所デ〇アスによる市場操作が行われているため、
資産価値に仕手株的な要素がある。
専門性と相場観のある宝石商でないと、
適切な価格で買い取ることができない。

まぁ…これはもう好みの問題になってくるんでしょうねぇ…。

私は、市場のGMに自分の財産の価値をコントロールされるのが嫌なんで、カラーストーン推しですがね。

買い取る側に専門性や相場観がないと二束三文の見積もりしか出てこないってのも、裏を返せば、私が資産防衛に重要だといつも言っている「資産価値のステルス性」ってヤツだし…。

ただ、ダイアモンド買うのも間違いじゃないと思います。

カラーストーンなら

ハート形のルビー

一言でカラーストーンと言っても色々あります。

資産価値という意味で行くと、そして、安全パイという意味で行くと、身に付けることがステータスや文化になっているメジャーな石の中の、高品質かつ希少性が高いものを狙うのが良いと思います。

このブログでも投資対象の石をいくつか推してますが、今の時点では一番の安全パイはルビーじゃないかなと思います。

ルビーと言っても色々ありますが、無処理・非加熱でピジョンブラッドのヤツですね。

ミャンマー産が手に入れば尚良しですが、枯渇して入手困難です。

ミャンマー産の二級品買うぐらいなら、モザンビーク産の一級品の方が良いのではないかと思います。

7月の誕生石だし、婚約者が7月生まれだったら思い切ってルビーに札束突っ込むという判断はアリだと思いますよ。

詳しくは過去にルビーの関連記事を書いているので割愛します。

あとは予算に合わせて、できるだけ大きくてインクルージョンが少ない物を選んでいく感じでしょうか。

で、ここでもポイントが一つあります。

資産価値を考えるのであれば、インクルージョンが多少入っていようと、大きさを優先した方が良いです。

この前話した宝石商も言っていたんですが、日本人は「小さくて良いから綺麗な石が欲しい」と言う傾向があるようです。

でも、海外では大きくて見栄えがすることが第一条件で、インクルージョンの有無とかは二の次の傾向があるようです。

実際、サザビーズやヘリテージのオークションサイトを見ていると、2~3万USD超える落札が予想されている石ってとにかくデカい…。

そして、結構目立つインクルージョンや小さなクラックがあることもあるんですが、そこまで気にされていない印象です。

最近はこういう海外の名だたるオークション会社が東京や大阪にも事務所を開いて、日本人相手の商売も考えているようです。

将来的にこういうところで売るのも視野に入れるのであれば、考えるべきは外国人ウケですよね。

因みに、日本経済がクラッシュした時の資産防衛を考えている私としては、外国人ウケは必須です。そんな時に日本人は誰もカネ出さないだろうから。

ダイアモンドなら

ダイアモンドの場合、4C(Carat Color Clarity Cut)による価値の算定基準が、市場GM(デ〇アス様)によって作られています。

丁度良い表を見つけたので引用します。こんな感じですね。

これプラス、Caratは単純に大きさですね。

これ踏まえて、私ならこうしますね。

ダイアモンドのチョイス
  1. Clarity…VS2 or SI1で固定
    • SI…肉眼で発見困難だが10倍に拡大すると発見が容易な内包物がある
    • VS…10倍に拡大しても目立たない内包物がある
  2. Color…G or Hで固定
  3. あとは予算や好みに合わせて大きい物やカットの良いものを選んでいく。

多分、このやり方でコスパ良く見栄えの良い石を選べるんじゃないだろうか。

ただ、やはり売却時の外国人ウケを考えると、最優先させるべきはここでも大きさな気はします。

私も婚約指輪はダイアモンドのを買ったのだけど、ここでも後悔は尽きません。

というのも…私も日本人の御多分に漏れず

「小さくても綺麗な石を」

とか言って、大きさよりも欠点のなさを優先させてしまいましたね。

しかも、何を血迷ったのか、肉眼では見えないインクルージョンの有無や、並べて見ないと分からない微妙な色味にカネをかける始末。

そんなもんにカネかけてどーすんだよ!

あの時の自分をガチでぶん殴ってやりたい…。

贈与税かかるんじゃないの?

ここまで来て、一つ疑問に思う人もいるかもしれません。

買い取り価格が110万円を超えるものを買ってしまうと、贈与税がかかるんじゃないか!?

って。

結論から言いますが、余程高額なものを買ったら別ですが、基本的には贈与税はかかりません。

冠婚葬祭の時の金銭や物品のやり取りに関しては、「社会通念上相当と考えられるもの」であれば、贈与税はかからない…らしいです。

これ、住んでいる地域の風習やその人の収入・社会的地位によってOKになるラインって変わってくるらしいのですが…

現実問題として、結婚する子供に数百万円する結納品や嫁入り道具を親が送ることは普通にあるっちゃあるんで、数百万円クラスの婚約指輪程度では贈与税の対象と見なされない可能性が高いかと。

なんで…年頃の子供を持つ親御さんだったら、自分の子供が結婚するタイミングで、社会常識から外れない範囲で実用的かつ豪華な嫁入り道具や結納品を送ってしまうってやり方も、相続税や贈与税の節税策としてはアリな気はしますね。

私なんかは、子供がもし嫁に行くことがあるんだとしたら、コレクションのエースをお祝いで渡そうかと思っています。

ま、ウン十年先の話だし、そもそも結婚すんのかどうかも分からないけど。😅

まとめ

まとめると、こうなります。

投資家目線で選ぶ婚約指輪
  • 買うのだったら数百万円用意すること。中途半端なものを買うぐらいなら買わない方が良い。
  • 鉱山直輸入の個人商店で買うこと。
  • 換金性を重視するならダイアモンド、仕手株的要素を嫌うならカラーストーン
    • 高品質な希少品を狙え
    • 大きさは絶対に軽視してはいけない
  • 基本的には贈与税の課税対象になることはない

といったところだろうか。

ただ、こういう形で婚約指輪を買うデメリットが一つあります。

盗難や紛失が怖くて、おいそれと身に付けて出かけられない

ということです。

なんで…富裕層の中には、実物は自宅の金庫に厳重に保管しておいて、レプリカ作ってそれを身に付けて出かけるって人もいるようですね。

それで満足できるのかって問題はある気がしますが…。

この件に限ったことではなく人生に後悔は尽きないですが、後悔するってことはそれだけ自分が成長した証拠だと思いたい。

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