家族持ちFIREの壁…何かを諦める覚悟と工夫

2022年7月29日

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

この記事は、半年ほど前に書いた「家族持ちFIREブロガーを見ていて思うこと」というイマイチかつ尖った記事を書きなおしたものです。

基本的には主張変える気はないのですが、時間が経って見返すと粗が見えるし、さすがに尖り過ぎていると判断して、内容をアップデートした上で書き直そうと思った次第です。

事実:何かを諦めた人がFIREしている

さて、元々は「家族持ちでFIRE目指します」系のブログ見て回っていると、あまりに無茶な内容のものが多かったので書いた記事でした。

で、反面教師として早期リタイア達成者のブログとか読んでいると、共通点があることが分かります。

それは

何かを諦めている

もしくは

ソロでも稼ぐ能力がある or 主婦(主夫)的な生活をしている

ということです。

後者の場合だと、その程度にもよるけど、

ガッツリ働いて収入得てれば…「FIRE」の「RE」(Retire Early)じゃないよね?

配偶者への経済的依存度が高いなら… 「FIRE」の「FI」(Financial Independence)じゃないよね?

だったら…

「FIREしました!」

ではなく、正しくは

「脱サラしました!」or「主婦(主夫)になりました!」

だよな…?

って話があります。

だってその理屈通るなら、世間の個人事業主や専業主婦(主夫)はみんなFIRE達成者ですよ?

…って部分あるんで、本当の意味でFIREした人なんてのはもう100%

何かを諦めてます。

「FIRE」は自分らしく幸せに生きるための選択と集中

まあ、そりゃそうですよね。

「定年まで働く」という、収入側の「普通」を捨てたいなら、支出側の「普通」も何か捨てないと収支が合いませんよね。

こんなの小学生でも分かる理屈です。

そもそも、FIREムーブメントの本質って、

幸せに自分らしく生きるための、常識に囚われない選択と集中

だと私は解釈しています。

何せ、時間は有限。

その中でも、若くて体が自由に動く時期ともなると、さらに貴重。

その貴重な時間を、好きでもない仕事に奪われるなんて嫌だ!

なんて人も当然います。

こんな人は幸せに生きていくために、

自分の幸せにとって重要でない何らかの「普通」とされる高コストアイテムを諦めて、

それと引き換えに早期リタイアという形で「定年まで勤め上げる」という「普通」も削ってしまい、

幸せな人生を手に入れようという生存戦略なんですよね。

こういう視点で「家族持ちでFIRE目指します」系ブロガーの人見てみると、無理ゲーにしか思えないんですよね。

何も捨てる気がない人が多すぎるから。

新築住宅、結婚、子供、車、保険、人付き合い…こういう高コストアイテムを捨てる覚悟がないなら、まぁ無理でしょう。

欲張りFIREするための戦略

一歩譲って欲張るなら欲張っても良いとは思います。

私だって結婚してて子供いるし。

だけど、他人より働かずに「普通」手に入れたいなら、別途何かが必要なんですよ。

そこ忘れちゃいけません。

私が思いつく限り、高コストアイテムをなるべく捨てないでFIREするためのテコ入れ策としては

  1. 会社に切り売りする時間単価を上げる
  2. 正社員フルタイムで共働きする
  3. ある程度資産を築いてから結婚する

ぐらいしかないように思います。

これらを単発じゃなしに、複数組み合わせれば家族持ちでもFIREは見えてくると思います。

ただ、どれも言うは易しです。

私は、新築住宅、保険、人付き合い、その他ほとんどの娯楽や趣味を捨てた上で、上記の「共働き」と「ある程度資産を築いてから結婚する」をコンボでやってセミリタイア資金確保に漕ぎつけた感じです。

切り売りする時間単価を上げる

私は無能で働くことに向かない。

だから、単価を上げて行くのは不可能です。

若いころは色々やってみたけど、何やっても結局ダメで今では諦めてます。努力しても成果出ないところで努力してもしょうがない。

でも、私じゃなくても、一般人は精々年収800万円も行けば御の字じゃないでしょうか。

しかも、日本には累進課税という素晴らしい制度があり、手取りはそう増えません。

働くのがアホらしくなります。

自身のブランディングに成功した芸能人とかだと成功例と言えるけど、ここまで来たら引退するの惜しいですよね。

共働き

うちは確かに共働きだけど、共働きってのも難しいです。

ただ共働きすりゃ良いってものではなくて、一緒にFIREに向けて頑張ってくれる配偶者でないと中々経済的自立になんて漕ぎつけられません。

ここからは男性目線の話になりますが…

そもそも論として、仕事好きな女性なら共働きはしてくれるけど、一緒にFIRE目指して頑張ってなんかくれず、節約にも付き合ってくれません。

「辞めたい」なんて思ってないんだから。

うちの嫁さんは、ある程度歩み寄ってくれているものの基本このタイプ。うちはあまり共働きのメリットが活かせていないとも言えそうです。

この手の人、下手したら「仕事辞めたい」なんて言ってるFIREチャレンジャーを蔑んでくる人もいるんで、共働き以前に結婚自体してくれないかも。

逆に、「働きたくない」って思ってる女性なら、経済的事情が許すなら結婚した時点で仕事辞めたがるケース多くないですか?

日本の場合、何だかんだ言って女性が専業主婦になっても何も言われませんからね。

なんで、自分が「働きたくない」と思ってるのに、旦那の「働きたくない」を応援して一緒に頑張ってくれる奥さんって、凄く素敵でいい人だなぁなんて思ってしまいます。

資産築いた後に結婚

誰でもできるのはこの辺か。

私は3000万円以上の資産を築いてから結婚しました。狙ってこうしたのではなく、単に喪男だっただけですが

結婚は一種の消費行動です。

結婚してから「貯めよう」と思っても、色んなコスト増に足引っ張られて貯まらないです。

逆に、結婚前にある程度資産を築いていたら、そこからのアガリが結婚生活をバックアップしてくれます。

独身で子供部屋おじさん/おばさんできてる間にガッツリ貯めておくのは絶対だと思います。

「家族持ちでFIREしたい」と思うなら、ある程度貯めてから結婚しましょう。

私は晩婚の部類に入りますが、結果的にそれで良かったと思っています。

それによって歳食ってしまうと、年齢的に子供持てなくなるリスクとかあるのが悩みどころではありますが…。

最後に

家族持つコストってとにかく大きいです。

だから、家族持ちFIREしたいんだったら、家族以外のもの全部捨てて考えられるテコ入れ策全部やっていく覚悟が必要です。

ほとんどの「家族持ちでFIRE目指します」系ブロガーにそんな覚悟見えないです。

因みに、投資はやるべきだけど、ゲームチェンジャーにはなりません。

この手のブログで絶対に出てくるインデックス投資なんて、年5%とかのアガリしか期待できないんだもの。

そして、指数を超えようとする全ての行為は結局は単なるギャンブルで、全員が勝者になれるわけじゃない。

一番大事なのは、投資に突っ込む金額自体を大きくすることです。

このためには、稼ぎがある程度あってローコスト体質じゃないとキツい。

そして…

私が色んなものをバッサリ捨てられたのは、生来の物欲のなさと引きこもり気質があった上に、仕事ができなくて若くして追い詰められた結果、覚悟を決めざるを得なかったことが要因です。

要は、窮鼠が猫を思いっきり噛んだんですよ。

あまり自慢できる話ではない気もしますが、それだけ「普通の人」にはキツいってことです。

逆に言えば、家族持ちFIREブロガーの皆さんが「何かを捨てる覚悟」が据わらないってことは、「働きたくない」と言いながらも、私ほども追い詰められてないってことじゃないんですかね?

だったら、FIREなんかぜずに普通に仕事やってた方が幸せな気がするんですが、いかがでしょう?

★スポンサーリンク