「お金」という概念を理解し始めた2歳児
お疲れ様です。窓際投資家です。
ここ最近は毎日が給料日ですわ。
さて、
なんか最近、うちの子は外で拾ってきたドングリを大事そうに入れ物に入れて
「どんぐり おかね!」
と言うようになったんですよね。
いきなりこういう事を言うようになって、正直びっくりしました。
自分では「お金が何か」を教えられなかった
正直、私は子供にお金が何なのか教えた覚えがないばかりか、「お金」って言葉を教えた覚えすらありません。
2歳児にそんなこと言ったって理解できるわけないと思っていたんで。
私が子供に対してやってきた金融教育(…なんて大それたものではない)なんて、
- 子供と買い物に行ったときは絶対に現金決済にしてセルフレジも使わない。
- 子供が欲しがったモノを買ってやる時は、必ず子供に現金を渡してそれを対人レジで出させる。
これぐらいのものです。その心としては…
「モノやサービス欲しいなら対価が必要」
「タダで欲しいものは手に入らない」
って概念をまずは植え付けようと。
現実はアンパンマンの世界とは違うよ、ということですね。
ただ、私はこの金融教育に効果があったとはあまり思ってません。
徹底してたら効果あったかもだけど、
まず、嫁さんは子供の前でフツーにクレカやセルフレジ使ってるし、子供が欲しがったモノ買うときも自分で払ってしまうんで、徹底されているとは言い難いです。
私にも責任はあって、「子供の前でそんなことするな」と強くは言ってきませんでした。
そもそも論として、こんな小さい子に何か理屈っぽいことを教えようとしたって、どこまで効果あるか分からない。
だから、そんなことで夫婦喧嘩したくなかったんですよね。
おままごとって凄いよね
で、どこでこんなこと覚えて来たのか。
よくよく聞いてみると保育所らしい。
どうもお店屋さんごっことかやるらしく、そこでは近所の公園で拾ってきたドングリが通貨として機能してるそうです。
欲しいおもちゃとドングリを交換してもらうそうです。
そうやってよその子や上の学年の子と遊びながら、ドングリ使って「お金」って概念理解してしまったということらしい。
いやぁ…小さい子のごっこ遊び、全くバカにできませんね。
よくよく考えると、あれ、世の中の仕組みを上手いこと遊びながら理解できるようになってます。
あと、大勢の子供を1か所に集めているからこそできる芸当な気もします。
せいぜい2人とか3人しか子供がいない家庭では、親がいくら頑張ってもこんなことスンナリ教えられないです。
自分の得意な分野のハズが、ちーっとも自分では教えることができず、アッサリ保育所で学んでくるとは…。
そもそもお金って何なのか
一端の投資家としては、ドングリが通貨として機能するあたりが興味深かったです。
小さな子供でも、本能的に資本主義経済のミニチュア版を保育園内に作ってしまうんだなと。
ドングリが保育園内通貨になってるというと、
「子供やなぁ」
ってなる人多いと思うんですけど、私はそうは思わないです。
小さいなりに大人と全く変わらないこと自然にやってて凄いと思うんです。
考えてみてほしい。
大人だって貝殻や石を通貨にしていた時代もあったし、現代社会に至っては、人の顔を描いたただの紙切れで毎月給料が支払われてるんですよ?
最近では、モノですらない、ただの電子情報に過ぎない仮想通貨が資産価値を持つに至ってます。
これって保育園児が使ってるドングリと何が違うの??と私は思うんですよ。
よく言われる話として、通貨になるものの条件としては…
- 誰でも欲しがる
- 適度な希少性がある
- 劣化しない。腐らない。
- 小さくて持ち運びや保管が簡単
といったところで、その時代その時代の都合に合わせて、この条件を満たすものが通貨にされてきた訳です。
人類の長い歴史の中で、この条件を最もバランス良く高いレベルで満たしていたのが金。
だから、人類が紙幣を発行するようになっても、しばらくの間は兌換紙幣で紙幣と金を紐づけないと信用が得られなかったし、「有事の金」なんて言葉があるように、今でも人は何かあると本能的に金にすがろうとするんですよね。
そして、紐づけをやめた現代の不換紙幣は、発行する国家の信用と発行数のコントロールによって需要と希少性の条件をクリアしてる訳です。
(紙幣使うことに大衆が時間をかけて慣れただけってところも大いにあるが…)
そして、保育園の中でこの条件を満たすものがドングリだったってことなんでしょう。
恐らく、ドングリは、子供が成長して
「ドングリなんてその辺に落ちてるやん」
と子供が気づけば通貨としての地位を失います。
法定通貨だって何等かの理由で国家が信用されなくなれば価値が急落したり、最悪の場合は額面通りのタダの紙くずに成り果てます。
私は日本円に限った話ではなく、法定通貨なんてものを過信しちゃいけないと思っているクチですけど、我々のドングリは今後どうなるんだろうか…