ゆるブラック民間 vs 地方公務員…窓際族の処遇の違い
こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。
このブログずっと見てる人はご存じでしょうが、何を隠そう、私は民間でも行政でも窓際族を経験したプロ窓際族です。
民間時代には、20代にして「追い出し部屋」に放り込まれた輝かしい経歴まであります。
…いや、全く自慢にならんし、別にしたくてこういう経験してきた訳でもありません。
大多数の新入社員同様、最初はまともなリーマンになりたかったんですけど、そっち方向の適正が皆無だったせいでこうなりました。
そんな私の目線で、公務員と民間の窓際族の処遇の違いを記事にしてみたいと思います。
まぁ、私は言っても今の職場で2社目です。
世間の職場みんなを知っている訳じゃないんで、私が働いてきた職場ではこうでした…という話として読んでもらえたらなと思います。
Contents
比較したらこうなる
まず、分かりやすいように比較表を作りました。
概要としてはこんな感じですね。
比較項目 | 民間企業 | 役所 |
---|---|---|
窓際族の 扱い | 晒し者にする | 存在を隠蔽する |
追い出し 部屋 | あり | なし |
窓際族の 稼働率 | 1割以下 | 3~7割 |
会社の 戦略目標 | 使えない奴には辞めてもらいたい | 「余剰人員はいない」という建前を守りたい |
退職勧奨 | 平時はなし。 有事の際は真っ先に退職勧奨されるが、 断固拒否したら辞めずに済む | 自分から「辞める」と言わない限り、 辞めさせられることはない |
では、詳しく掘り下げていきましょう。
民間は余剰人員を見える化して晒し者にする
使えない奴は追い出し部屋へ
私が20代のころに勤めていたのは、
そんなに処遇は良くないけど、コンプラにだけはうるさい上場企業のメーカー
です。
私が入社する少し前まではイケイケのホワイト企業だったのですが、会社が大きくなってコンプラばかり気にするようになってからジリ貧になり、やがてゆるブラックになってしまった会社です。
その会社では、使えないと判断された人も何度かは配置換えしてチャンス貰えます。
でも、「コイツどこ行ってもダメ!」となると、そういう人を集めた部署に異動です。
コンプラ気にしない会社なら、ここらでクビやろな
そういう部署にダメリ達を集めて、徹底的に仕事を干して社内で晒し者にし、自己都合退職を申し出るのを期待する感じです。
これはもう、余剰人員の最終処分場。
一時期朝日新聞の記事がバズって話題になった「追い出し部屋」ってやつです。
特に、私がいた会社は労組がそこそこ強かったし、上場企業ということもあってコンプラ気にします。
だから、おいそれと余剰人員を首にできず、こういうやり方してました。
会社から「辞めろ」とは言いませんが、「お察しください」って感じですね。
あまり機能してなかった追い出し部屋
こういう追い出し部屋が事業所ごとにあったのですが、実際にはあまり機能していなくて、晒し者にされるのが耐えられなくて辞めていく人なんて一部だけでした。
多くの人は、注がれる白い目線に耐えながら、或いは、「住めば都」と開き直ってしまって、何年も居座っている感じでしたね。
聞いた話では、私が辞めた後に業績が悪化して希望退職を募ることになり、その時に追い出し部屋の住民には割と熱心な退職勧奨があったようです。
だけど、組合に駆け込んで断固拒否した追い出し部屋のダメリ達はしっかり残留したらしいので、
周りから白い目で見られても良い!
会社との信頼関係なんてもういらない!
それでも給料が欲しい!
会社に残ってやる!
そのための手段は選ばない!
って完全に割り切ってしまえるなら、そうそうクビにはならないと思われます。
私の場合は…
因みに、私は新卒2年目で干され、4年目にこの追い出し部屋行きになりました。
昔話のリンク載せておくんで、暇ならどうぞ。
そこでやった仕事と言えば
- ゴミ捨て
- 清掃(清掃会社のおばちゃんがちゃんといるのに)
- 製品のねじ締め
- たまにデータ入力
といったところだろうか。
出勤は始業数分前。退勤も終業時刻後5分以内です。
これを工場の製造ラインの隅で、現業職に馬鹿にされながらやってました。
普通に20歳前後の高卒の子にまで後ろ指指されましたね~orz。
これ、普通の神経した人間だったらかなり堪えると思いますが、
プライドさえ捨ててしまえば…
将来的に転職することを考えないのであれば…
クビになった時の逃げ道があるなら…
美味しい立場なのは確かです。
なんで、「住めば都」ってなる人が一定数いるのは理解できます。
こういう周りから白い目で見られる環境は、転職した今も基本的には変わっていません。
だけど、「普通の人生」を完全に諦めてセミリタイア資金を確保した今と違い、当時の私にはクビになった時の逃げ道なんてありません。
だから、転職を視野に入れる必要があったし、若くてまだプライドもありました。
それ故に、20代当時はこの環境が滅茶苦茶辛かったです。
今でこそ、周囲の人に白い目で見られたり年下に横柄な態度取られたりしても、流せるようになりましたが(それでも辛いものは辛い)。
役所は余剰人員の存在を隠蔽する
はい、そして、今の職場ではどうか?です。
良いのか悪いのか分かりませんが、少なくともうちの職場では上記のようなこと絶対しません。
遊んでる余剰人員が存在すると分かれば、
- トップや人事は世間やマスコミから叩かれる
- 所属長は遊ばせていた責任を問われる
という話があるんで、余剰人員の存在を部署としても役所としても隠そうとする傾向があって、露骨な干し方もできません。
そして、追い出し部屋のような仕事のない部署なんか作ったら
何でそんなものが税金使って作られてんだ!?
となってしまいます。
だから、そんなもの作ることができないし、どんなダメ職員にも一定の仕事が振られてしまいます。
時代や事業環境が変わって形骸化してるけど手間だけはかかる単純な仕事…こういうのがうちの業界には滅茶滅茶多いです。
こういう仕事が化石のように残り続ける一因として、余剰人員の存在を隠蔽しようとする組織体質ってものもある気がします。
こういう仕事って、ダメリーマンにやらせておいて「みんな働いてますよ」感出すには持ってこいの仕事ですからね。
私自身、「干されてる」と言いながらも稼働率は3割ぐらいあり、こなしてる業務は丁度こういう内容が多いです。
でもこれ、一市民として見たら困ったもんだな~って感じしかしませんけど…。
…という話があるんで、人事評価の上ではお払い箱に入れられたとしても、窓際族になりきれない部分がどうしてもあります。
だから、ダメリーマンにガチの仕事をさせてしまって炎上する悲劇も時々起きてるんですよね。
あと、一応断っておきますが、窓際族になると出世の芽がなくなるってのは2社共通してます。
結局どっちが得なの?
前職の方が条件は良かった
正直、
民間と公務員どっち得?
と言われても、民間企業にも色んな会社があるし、公務員の場合も色んな職種や自治体があります。
なので、一般論として言えば、
一概には言えないなぁ…。
が答えかと。
…だけど、私の今の職場と新卒で就職した会社との比較であれば、
新卒で入社した民間パープル企業の窓際族の方が、やや恵まれてはいるかな?
という気はしています。
理由としては
- コンプラを気にする会社でさえあれば、民間企業でもそうそう従業員をクビにすることはできない
- 役所にいると、出世の芽が全くない状況でも一定の仕事が振られてしまう
- どうせ出世できないなら楽させてほしい
- ダメリが能力に見合わないガチ仕事させられて潰れるケースもある
- 税金で飯食っていることに罪悪感を感じてしまう
といったところだろうか…。
我ながらに、めっちゃワガママだなって思いますね。
単純に、そして個人的に、今の職場は社風があまり合っていないって問題もありますかね…。
だけど転職したことは後悔してない
ただ、転職した理由の一つとして、
新卒入社早々に干されてしまった悪い流れをリセットして立ち直りたい
ってのがあったんですよね。
なんで、もし、あの会社にそのままぶら下がって、今もそこで窓際族続けていたら、
転職できる若いうちに転職しておけば良かった…orz。
って事あるごとに思っていたんじゃないかと思います。
転職したからこそ、
あぁ…薄々分かっていたけど、俺どこ行ってもダメなんやな…
って、自分の人生に諦めや割り切りができるようになったんです。
その結果、
お金を稼ぐ方法は働くことだけじゃない。
できないことに固執するんじゃなくて、できること活かして生きていけばいい!
って前を向くことができた訳です。
やって失敗するより、やらなかったこと後悔する方が嫌だ
って良く言うけど、その典型例です。
ま、こんな不良債権職員を抱えることになった今の職場は、たまったもんじゃないだろうけどな!