チャイナマネーはどこへ? カラーストーン編

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

前回に続き、中国の仮想通貨禁止で、仮想通貨に向かっていたチャイナマネーの行先を予想してみたいと思います。

今回はカラーストーン編です。

この記事は、私が宝石商の店に足を運んで話を聞いたり、関連書籍を読んだりして情報を集め、私の独断と偏見で情報を取捨選択。これをパッチワークの如く継ぎはぎして仕上げたものです。

予想は予想なんで、信じる信じないは自己責任でお願いします。

先に結論言っときます。

私の推しストーンは…ミャンマー産レッドスピネルです。

どんな石?

見た目

見た目にはルビーとそっくりで、似たような場所で産出するため、結晶構造の解析技術が開発されるまではルビーと同一の鉱物とされていました。

有名な話としては、英国王室に伝わる王冠の真ん中に座ってる赤い石…通称「黒太子のルビー」。これ実はレッドスピネルです。

ルビーに比べると重厚さはないのですが、すっきりとした赤でオレンジがかっているのが特徴です。

ルビーと別種の鉱物だと分かってからは、ルビーの代用品扱いを受け続けてきたカラーストーンで、ジュエリー業界ではややマイナーで地味な存在と言えるかもしれません。

組成

ルビーはコランダム(Al2O3)であるのに対し、スピネルはMgAl2O4で結晶構造も組成も違います。

コランダムが微量の不純物元素により、ルビーになったりサファイアになったりするのと同じで、スピネルも微量元素の種類で色んな色になります。

レッドスピネルはクロムが混入することで赤くなります。

加熱処理されたものも市場に流通してるらしいので、無処理であることが鑑別書に明記されたものを買った方が良いかと。

産地

ミャンマー、タンザニア、スリランカ等。

最高品質はミャンマー産です。

最高品質のルビーが採れるのと同じモゴック鉱山でも産出しますが、ミャンマー産は枯渇しかかっています。

推しストーンに指名した理由

最高級ルビー代用品の中では供給量が限られる

チャイナマネーの流入で値上がりしたルビーですが、最高品質のミャンマー産はほぼ枯渇してて、殆ど市場に出てきません。

こんな状態なんで、今は代替需要でモザンビーク産が値を上げていて、かつてミャンマー産が取引されていた金額でモザンビーク産が今は取引されてる状況です。

もうミャンマー産は取引自体が稀で適正価格さえ分からない状態になっています。

そういう状況なんで、以前、モザンビーク産ルビー狙うのもアリじゃないか?という話を出しました。

ただ、モザンビーク産ルビーにはリスクもあります。

何せ、採掘が始まったばかりなんで、これからもどんどん市場に供給されるだろうし、どれぐらい埋蔵量あるのかも分からないんです。

ですが、ミャンマー産レッドスピネルは…

最高品質ルビーの代用品という立ち位置はモザンビークのルビーと同じですが、こっちは埋蔵量の限界が見えています。鉱山自体がほぼ掘り尽くされてるんで、同じミャンマー産ルビーほどじゃないですけど、供給量が限られています。

相場に割安感がある

まあ、こっちもチャイナマネー流入で値を上げてるのは同じです。

スピネルも10年前はその他大勢扱いされてましたが、ここのところ、一気にスターダムを駆け上がり始めています。

ただ、そうは言っても、まだ価格は同じ品質のミャンマー産ルビーより桁が1つ少ない状態です。

記録によれば、19世紀はルビーの値段の半値がスピネルの価格の目安だったそうで、それに比べたらかなり割安感があるのが分かりますね。

希少性と割安感を考えると、モザンビーク産ルビーより、出遅れ銘柄狙いで買うならレッドスピネルがbetterな気がします。

中国人は赤い色が好き

そして、中国人は縁起がいい色とのことで、赤が好きです。

実際、ミャンマーのモゴック産ルビーと、同じ鉱山から出たサファイアを比べるとサファイアの方にはそこまでチャイナマネーは向かっておらず、相対的にサファイアは安い状態です。

ここで復習ですが、ルビーとサファイアは同じコランダムをベースにした鉱物で、混入する微量元素がクロムだと赤いルビーに、それ以外の元素が混じるとその他の色のサファイアになります。

赤以外の色を呈するコランダム全てを「サファイア」と呼びますが、特に断りがない場合、「サファイア」と言えば鉄やチタンの混入で青くなったコランダムを指します。

ミャンマーのモゴックでは最高品質のルビーの他に、高品質のサファイアも同時に採れます。

そして、その産出比は、なんと…

ルビー:サファイア=500:1

…圧倒的にルビーの方が多く採れるようです。

もう、圧倒的にサファイアの方が希少価値は高いんですが、その希少性の差を埋めて余りある需要がルビーにはあったということなんでしょう。

中国人の赤好き、恐るべし。

ということで、本家のミャンマー産ルビーが全くと言って良いほど手に入らないため、モザンビークのルビー、もしくはミャンマーのレッドスピネルに代替需要が来るのでは?と予想します。

懸念点:日本では入手し辛い

ただ…ここ最近、日本国内ではミャンマーの非加熱スピネルを見かけません。たまにあってもB級品。

もし、ミャンマー産の非加熱レッドスピネルで、スッキリした奇麗な赤色しててインクルージョン少なめな2ct以上…のがあれば是非買いたいですが、ホント見ないです。

中国人バイヤーに買い負けているってのもあるんでしょうが、ミャンマー産のルビーやサファイア以上に見ない気がするのは、どういうことなんだ?と、少しいぶかっているところです。

去年だったかな…私が一番信頼してる宝石商にレッドスピネルありますか?と聞いたところ、

ウ~ン…うちにはないです。レッドスピネルってルビーの安物版みたいなイメージになっちゃうから、あれ店に置くぐらいなら、本家のルビー置きたいんですよねぇ。

なんて言われました。

…この言葉がレッドスピネルの日本のジュエリー業界での立ち位置を物語っているのかもしれませんね。

ひょっとしたら、こういう理由で、買い付けに積極的でない宝石商が多いから見ないのかもしれません。

まあ、宝石商は宝石の専門家であって、投資の専門家ではないので、この辺はやむを得ないと思います。

もし万が一、ミャンマー産で非加熱の綺麗な赤色した2ct以上のを見かけたら手出してみて損はない気がします。

ただし、この業界は、店が変わるだけで同じ品質のものでも倍半分値段が変わってしまうんで、くれぐれも店選びは慎重に…。