チャイナマネーの行先は? アンティークコイン編

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

前回の続きで、中国が仮想通貨を全面禁止にした結果、値上がりしそうなアンティークコインを予想してみたいと思います。

この記事は、筆者がコイン商の店に足を運んで話を聞いたり、関連書籍を読んだりして情報を集め、私の独断と偏見で情報を取捨選択。これをパッチワークの如く継ぎはぎして仕上げたものです。

予想は予想なんで、信じる信じないは自己責任でお願いします。

基本的には、以前挙げたリンク先の記事の内容・基準に沿って、出遅れ感あるものを狙っていく感じで良いと思います。

今回は、この内容にプラスして、チャイナマネーの行先は?という観点で話を進めていきたいです。

評価不足のアジアコインが狙い目

当然ですが、チャイナマネーを操るのは当然中国人…すなわちアジア人です。

そして、何度も言いますが、コイン投資にはホームカントリーバイアスがかかります。

実際、この10年で、中国経済の成長により中国コインの相場は急上昇。

最近は、上がり過ぎた中国コインに手が届かなくなり、買い向かい始めたのがアジア諸国のコインです。

特に、ベトナムが植民地支配受けてた頃(アンナン)のコインなんかはエラいことになっています。

元々、アンティークコイン投資の本場は欧米、特にアメリカです。

そのせいか、以前は欧米のコインに比べてアジアコインって下に見られていたところもあるんですが、中国を始めとしたアジア人コレクターの参戦で様相が変わってきています。

評価不足だったアジアコインが見直されて値上がりする…という動きが今後も続くと見ます。

出遅れ銘柄狙いで日本コイン

例を挙げるなら、そのアジアコインの中の1、2を争う出遅れセクターと言えるのが、日本の古銭です。

東南アジアやインドの近代コインは、こういった地域の経済成長の影響もあって既に結構値上がりしてしまっています。

日本は衰退途上国なのもあってか、日本人コレクターの買いが向かわず、かといって外国人が買う訳でもなく、安値放置感満載といったところでしょうか。

明治時代の近代金貨or銀貨あたりは、同時代のイギリスコインが急騰しているのを尻目に長年安値放置されてきました。

しかも、当時の日本の経済規模が小さかったせいで発行数量は相対的に少ないと来ています。

明治旧20円金貨

例えば、写真の旧20円金貨は700~900万円あれば未使用品クラスを買うことができます。

旧20円金貨
引用:日本の金貨 – Wikipedia

このコインは元々の発行枚数がそう多くなかったうえに、昭和恐慌の時に海外に大量に流出し、そのほとんどは鋳潰されたと言われています。

オークションに出てくる頻度を見る限り、推定残存枚数200枚程度と言われています。

そして、ほぼ同時代のコインで「ウナとライオン」というイギリスの人気銘柄があります。

ウナとライオン
引用:Una and the Lion – Wikipedia

これはイギリスのヴィクトリア女王が即位するのを記念して発行されたコインセットの中の真打と言える一枚です。

これは元々の発行枚数は400枚ですが、推定残存数は上記明治金貨と同程度の200枚程度だろうと言われています。

こっちは未使用品クラスともなれば、億覚悟しないといけません。

残存枚数は同じなのに、その価格差、10倍以上…。これ、適切なんでしょうか??

「ウナとライオン」がここまで高騰した理由は、残存枚数の少なさ、デザインの秀逸さ、ヴィクトリア女王の歴史上の人物としてのスター性によるものです。大英帝国全盛期の女帝だし、何といっても美人で絵になります。

ですが、旧20円金貨のデザインだって、西洋規格のコインに日本的なデザインを施した素晴らしいデザインだと思うし、美人が描かれてる訳じゃないですけど、「ウナとライオン」に比べてそう劣っているとは思えません。

ましてや、チャイナマネーが向かっている先を見ると、アジアンテイストなデザインの銘柄が多いです。

こうなってくると、価格差が修正されてくる可能性は十分です。注:「ウナとライオン」が高すぎるだけって意見もかなりあります。

予算ないならワンチャンで明治銀貨

安値放置と言っても700万円やろ?そんな額一気に出せるかよ!

うーん…だったら、基本的には株式インデックス投資やってた方が確率論から言ったら割は良いで。

あと、おおよそ資産が5000万円以上ないなら、カラーストーンも含めた実物資産投資やるメリットそんなないよ。

【参考記事】

だけど、そんな人に勧められる銘柄がない訳ではないよ。

少額しか突っ込めない。だけど、株式と違う資産も一部持っていたい。リスク分散はさせたい…そんな需要もあることと思います。

そんな人には、これの銀貨バージョンである明治の旧1円銀貨や貿易銀がお勧めかもしれません。

旧1円銀貨
引用:日本の銀貨 – Wikipedia

これなら、未使用クラスでも数万~十数万円で買うことができます。

投機が不発に終わったとしても、この程度の金額なら諦めも付くし、ワンチャンスで上がれば良いな…ぐらいの気持ちで買って持っていたら、思わぬ儲けになるかもしれません。

まあ、何度も言いますが、気長に最低10年は持つ必要ありますけどね。

鑑定済みを買う

日本も含めたアジアコインに手を出すときの注意点としては、アメリカの鑑定機関であるPCGSかNGCで鑑定済みで保存状態のスコアが付いたものを買った方が良いということでしょうか。

鑑定に出すと、スラブと呼ばれるケースに密封の上、スコアが付けられて返ってきます。

というのも、欧米とアジアではコイン収集文化が違っていて、欧米はコインに手を加えずに置いておくのを良しとしていたのに対し、アジア圏では汚れや錆を落として管理しておくのが良い…とされていたらしいんですね。

30年前とかまでは。

ところが、PCGSやNGCが世界的な権威を持ってしまった今では、アジアのコインであっても、欧米基準で評価が下るようになってしまっています。

ですが、当然、アジアコインで洗浄や磨きを受けていないものは少ない。

そして、この鑑定機関が、かなり洗浄痕や磨きに対してジャッジが厳しいんです。

なんで、未鑑定のアジアコインを買って後で鑑定に出すと…結構な確率で「Details」(瑕疵あり)判定を食らいスコア自体が付かない…なんてことが起きてしまいます。

「Details」と分かっててそれ相応の値段で買うのは構わないと思うんですけど、瑕疵について説明のないコインを買って、後から「Details」判定を食らってしまうと、買った時より資産価値が落ちてしまいます。

コイン商も贋作だった場合は返金にも応じてくれますが、このケースだと厳しいでしょう。

未鑑定のアジアコインはリスク高いからやめておいた方がいいでしょうね。買うならリスク込みの安い値段で。

まとめ

まとめると、こんな感じになります。

アンティークコイン投資基本戦略
  1. 欧米よりアジアの出遅れ銘柄を狙う。(特に明治日本)
  2. 鑑定済みのスラブ入りコインを買う。

次回は、仮想通貨禁止でチャイナマネーが向かいそうなカラーストーンの予想をしてみたいと思います。

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