衰退途上国はFIRE民の楽園?
こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。
今の日本、これからの日本って、結構早期リタイアやFIREするのに向いた環境じゃないかと思ったんで、今日はそれを記事にしようと思います。
実は、経済が右肩下がりの国って、海外からの不労所得で食っていく人間には居心地が良いのです!
Contents
下り坂の経済はFIREに好都合
衰退途上国で早期リタイアすると、どうなるのか。
ざっくりしたイメージ図作ったので見ていただきたい。
当然、給与・物価・生活水準がどんどん下がっていきます。
そうなると、若くて働いてる時期の方がこれらが高くて、その中で節約すれば、年齢重ねてからよりも簡単に資産形成ができます。
そして、リタイアした後も物価や生活水準が下がっていくので、一度資産を築いて海外の株式や不動産等の形で持っておくと、運用のアガリで食べていくのに苦労しない…ということになります。
※ただし、資産を自国の株や国債の形で保有していた場合はこの限りではない。
生活水準下がっても幸福度は落ちない
いや、世間に合わせて生活水準下げてくのキツくない?
って声が聞えて来そうですが、多分、ここは案外何とかなります。
というのも、何度かこのブログで触れてきてますが、
人は貧乏に耐えることはできるが、格差には耐えられない
…という性質を持っているから。
みんなが食うや食わずの生活してる最貧国では誰も自殺なんかしないけど、そこそこみんな豊かな生活してるけど格差が存在する先進国では自殺する人が割といる…というのがその好例です。
だから、周りみんなが生活レベル下げてる環境でさえあれば、生活レベルを下げること自体は、あまり幸福度に影響しないと思われます。
おそらく、割と自然に、大して気にせずに生活の贅沢な部分を削っていけるんじゃないですかね。
既に身近にそういうことが起こってます。例を挙げてみます。
例①:車離れ
公共交通機関が発達した都市部なら、車なんか要らない。
合理的に物考えたら、これ当たり前なんですけどね。
30年前の大学生にとっては、車持ってないってのは今で言えばスマホ持ってないぐらいのイメージだったらしい。
大して必要性感じなくても、同調圧力で車買っていた人も多かったことでしょう。
例②:地味婚・ナシ婚への抵抗がなくなった
数時間で数百万円が吹き飛ぶ結婚式や披露宴なんて馬鹿々々しい。
そんなところにカネかけるなら、今後の生活費のために取っておきたい。
最近、こういう人ジワジワ増えていません?
昔はメンツや見栄で盛大にやらないと世間体悪かったらしいですけど、こういう選択する人が一定数出てくると、一気にダウングレードが進みますよね。
「結婚して子供を持つ」って話そのものもそうですね。
昔は結婚してないと世間体が悪かったり、出世に響いたりしたもんですが、今は一部のコミュニティ除いてそういうこともなくなりました。
選択的子なし夫婦も結構います。
独身通したり、子供持たないって選択肢が市民権得てきてて、そういう人生だったとしても昔ほど肩身狭い思いはしなくて済むようになってきています。
例③:金のかかる趣味や遊び全般が廃れてきてる
ゴルフやスキーなんて長らく行ってない…。昔はみんなやってたけど。
うちの父親も若い時やってたけど、いつの間にかしなくなりました。
外に行って他の人と遊ぼうとしたら、他人に合わせないといけません。他人が遊びにガンガン金掛けてる状況だと、それに合わせて自分も金のかかる遊びをせざるを得ません。
ただ、今は逆のことが起こっていて、趣味や遊びにかけるカネなんて縮小傾向。これだと、遊びや趣味にカネかける周囲の人に引きずられてカネ使う必要なくなります。
意外に不満を感じている人は少ない?
こういったこと、できなくなったこと嘆いてる人も居るのか知りませんが、それ以上に
昔はちょっとどうかしてたね。
って感じで捉えてる人が、少なくとも私の周りでは多いです。
だから、周囲との格差で惨めな思いさえしないなら、今後、さらに生活水準下がろうと幸福度はそんなに落ちないと思いますよ。
先にお金貯めた人ほど得する
以上の理屈から、衰退途上国では先にお金貯めた人程得します。
つまり
- 高齢者
- FIRE・セミリタイアした人
- 住宅購入・子育て等、お金のかかるイベントを後回しにして先にお金を貯めた人
経済成長してれば逆のことが起きる
因みに、経済が成長してる国では逆のことが起きます。
リタイアしようと思って資産形成しても、生活レベルや物価がどんどん上がるので、対応しきれなくなってしまいます。
- 若い人
- バリバリ働ける人
- 住宅購入・子育て等、お金のかかるイベントを先に消化した人
実際、日本でも80年代ぐらいまではリタイアした高齢者の貧困が問題になってたそうで…。
なんで、経済が成長してた頃から働いていた今の60代以降の世代が、体動くうちは働くべきだって考えるのも、分かるっちゃ分かるんですよね。
伸びてる国ではそれが正解なんだから。
その知識アップデートしろよって話と、時代遅れの知識を根拠にFIRE目指す人叩くなよってのは思うけど。
結論・これから
経済伸びない国は、経済伸びないことそのものによって、働かない人や高齢者が有利な社会構造ができてしまいます。
若い人の懐具合がお寒いと、少子化も進んで生産年齢人口自体もどんどん減っていきます。
そして、高齢者にカネかかるのもそうだけど、豊かだったころに整備した社会インフラの維持費が身の丈以上って状態になるんで、少ない生産年齢の人が一生懸命働いても税金や保険料シコタマ取られるだけになっていきます。
こうして、働かない人が有利という環境が強化され、ますます働かない人や高齢者が増え、それがまた経済を低迷させます。
こんなループに一度嵌ると、戦争や国家破綻レベルの経済危機が起きて一度リセットされない限り、抜け出すの無理ゲーじゃないの?
だから、FIRE目指す人、これからますます増えるんじゃないだろうか。
確かに、本当に誰も働かなくなったら、企業も政治家も働き手がいなくなっては困るんで、労働者の処遇改善しようって動きが起こる可能性はあります。
ただ、日本の場合、規制緩和して安い労働力として外国人受け入れようなんて話があって、
日本人を社畜にできないなら、途上国の人低賃金でコキ使います!
ってなるだけで、本来あるべき形の「労働生産性高めて処遇を改善」って方向には行かないかも知れません。
それに、働かない人が多数派になってしまうと、働かない人に痛みを強いて頑張って働く人が有利になる政策やろうとする政治家が、選挙受からなくなってしまう可能性も大。
結局、このあたりは、誰も働こうとしなくなった時、それを有権者たる国民がどう考えるか次第ですよね。
まとめ
私の思いとしてはこうです。
- 国良くするには働ける人は働いた方が良いんだろうけど、自分1人が働いたくらいでは何も変わらない。
- 自分はそもそも家の外で働くこと自体に向かない。向かない人まで無理に働く必要ないのでは?
- 自分の力で世直しができない以上、環境を嘆いても仕方がない。所与の条件の中で上手に立ち回っていくしかない。
…ということで、FIRE計画は予定通り粛々と進めていきます。以上です。