飲み会の会費は「必要経費」じゃありません

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

もうすぐ、忘年会のシーズンですね。

世間では飲み会がかなり復活してるらしく、仕事帰りに飲み屋の前通ると、コロナ騒動前と変わらない賑わいですね。

うちの部署でも忘年会が復活する見込みです。

私はアッサリ断りましたが(爆)

私の勤務先は繁華街のすぐ近くにあるので、特に何もなくても仕事帰りに飲みに行く人は多いです。

周り見ていると、何の予告もなしに、

「今日飲みに行かない?」

と、周囲の人や上司に当日誘われてしまうことも少なくないようです。

私は「そういうの嫌い」臭を漂わせて牽制してるから、全く誘われないけど。

消極的理由での参加が多い

頭抱える男性

ただこの飲み会、みんながみんな行きたくて行ってる訳でもなさげです。

肌感覚だと…

積極的にやりたい…1〜2割

誘われたら行ってもいいか…5〜6割

行きたくない…3割

ぐらいじゃないかと思います。

一部の人を除いて、消極的な理由で、もしくは嫌々参加してる気がするんですよね。

で、その手の人の口からは、判で押したように、こんな言葉が出ます。

飲み会は仕事の一環だから仕方がない

飲み代は必要経費だと思ってる。これはもう仕方がない。

何を隠そう、20代半ばぐらいまでは私自身もそういう考えでした。

でも今は

いやいや、それ、ホンマか??
冷静に良く考えてみたら?

と疑問感じています。

「仕事の一環」なら損得勘定は必須だろ?

かつての自分も含め、そういう理屈言う人は、飲み会も仕事の一部と考えてるようです。

これ自体は間違いじゃないと思います。

ただ、今の私が思うに、

「飲み会は仕事である」

と考える以上は、その1番の戦略目標は

お金を稼ぐこと

としなければおかしい。

故に、

飲み会参加がお金を稼ぐことに繋がるのか?

という点がポイントになってくると考えます。

サラリーマンだって、自分の労働力を会社に売って儲ける1種の個人事業主です。

この立場でモノを考えるなら、

絶対に避けなければいけないのは、売値の原価割れ

であり、

少しでも高い単価や利益率で労働力を売ることが至上命題

になってきます。

マトモな企業や個人事業主なら、原価割れする値段で品物は売りませんよね?

後述しますが、この目線で、

「『仕事だから』という理由で飲み会に参加する」

という行為の是非を冷静に考えてみると、中々ビミョーなもんだと私は考えます

飲み会1回の損失は約2万円

第一に、飲み会出たからと言って、残業代や手当は一切付かず、それどころか会費を払うハメになります。

事実上仕事なのに残業代が付かない

…ってのは、もうその時点で社会通念上、そして道徳上おかしい。

労働基準法上も参加が事実上強制であれば残業代の支払い義務が生じる可能性が高いです。

いやいや、もうこの時点で終わってるやろ…

で、仮に残業代が付くとしたら、基本給が30万円ぐらいの人なら、時給換算で2千数百円ってとこでしょう。

2時間の飲み会と仮定したら、本来5千円ぐらいの残業代が貰えないとおかしいことになりますが、現実には貰えません。

逆に、会費を4千円ぐらい払うことになります。

これだけで、一度の飲み会で1万円弱の赤字です。

でも、飲み会って中々終わらないことも多いですよね。

ダラダラと長話で引っ張られたり、二次会に連行されたり…こうなると、さらに赤字は拡大します。

諸々の精神的苦痛の金銭補償とかも考え合わせれば、もっとでしょう。

個人的な肌感覚だと、こういったもの全部込み込みで、飲み会一回あたり平均2万円ぐらいの損失出してる気がしますね。

経費の回収は長期で見ても不可能

それでも、2万円の価値があるんだったら良いと思うんです。

それに、目先の損得だけでモノを考えるのも間違いですよね。

「戦略的赤字」って考えだって必要です。

ビジネスの世界でも、投資の世界でも、目先で損しても長い目で見てプラスなんてことはザラ。

実際、飲み会を「仕事の一環」だとか、会費を「必要経費」なんて言う人の多くはこの理屈を口にします。

中には、

人付き合いを目先の損得で切り捨てる人は、回り回って損することになる!

と断言する人までいます。

現に、昔の自分もそう思って無理して飲み会参加していたし、今でも人間関係にはそういう部分があると思ってます。

ただ、会社の飲み会に関しては、長い目で見たとしても、やっぱり費用対効果がかなりビミョーで、原価割れの疑いが強い行為じゃないかと思うんだよなぁ…。

まず、こういう理屈を展開する人が言う、

「会社の飲み会行った時に長い目で見て得られるもの」

って、結局は…

良好な人間関係とそれに付随する数々のメリット

です。

具体的には

良く言われる飲み会参加のメリット
  1. モノが言いやすくなって仕事がしやすくなる。
  2. 上司や幹部のお覚えが良くなれば、希望の配属先に行けたり、引っ張り上げて貰えて出世できたりする。

…大体こんなとこでしょう。

まぁ、確かにこういうメリットは無視できないとは思いますよ?

だけど、もう一度言いますが、1回の飲み会で2万円です。

仮に月1回行ってれば、月々2万円です。

長期的に見たとしても、飲み会が月給を2万円も引き上げる効果が本当にあるんでしょうか?

一部の例外除いて…

ないだろうな

あと、そもそも論として、

飲み会なんて良好な人間関係を築くことを狙う場に過ぎません。

参加したからと言って自分の好感度を上手く上げられるかどうかなんて分からないし、人にもよります。

私なんか、イジられた時にアウアウして返って好感度下げちゃいます。

仮に好感度上げることに成功したとしても、その見返りってかなりビミョーですよ。

幹部と仲良くなり、若くして課長や部長に引き上げてもらえたとしても…

仕事しやすくなって成果をバンバン挙げ、それが認められたとしても…

一般的な日本企業の社畜の場合、結局…

社畜の悲哀
  1. 出世するたびに、給料は何割か増える
  2. 出世するたびに、プレッシャーは倍々ゲームで増える

…となるだけですよね。

楽できるのなんて相当上の幹部だけで、そんなの殆どの人には縁のない話です。

これじゃ、出世するたびに会社に売る労働力の単価が下がって、ビジネスとしてはマスは取れても利益率が下がる感じになります。

自然体でやってて結果的にこうなった…のならまだしも、飲み会で上役に媚びてまで、こんな立場を目指すなんてどうかしてますよ。

現実には男性社員に結構こういう人いますけどね。肩書が余程お好きなんでしょうね。

何がしたいんだか。アホじゃないの?

サラリーマンが「仕事のため」と割り切って参加して得するケースがあるとしたら、

飲み会をあまり断り続けると、敵対行動と取られかねない。

そうなると、人間関係を拗らせて、会社に居られなくなる。

だから最低限の頻度で参加する。

飲みの席では、下手なことして好感度落とさないように、目立たないよう静かにしておく。

というケースぐらいしか、視野が狭い今の自分にはちょっと思いつかないような…。

このケースだと、「離職」という最悪の事態を迎えれば何十万円の月給が消えます。

これを避けるために、最低限の頻度で2万円を払う訳です。

2万円使って何十万円の金づるを維持する訳です。

これなら、戦略的赤字とか必要経費と言えるだろうと思うんです。

ただ、今時、こんな古臭い会社も少ないのでは?

故に、これに当てはまる人も殆どいないのでは?

「時代遅れ」世間からdisられる我がお役所業界でさえ、最近は少しずつこんな感じではなくなってきてます。

私の職場でも、コロナ騒動起きてからは、忘年会や新年会の参加を断っても何も言われなくなりました。

私はというと、多分、もう辞めるまで二度と職場の飲み会には行かないと思いますよ。

本当に楽しいと思うなら行けば良い。ただし…

最後に一つ断っておきますが、

私は同僚と仕事帰りに飲み屋に行く行為そのものを否定してる訳ではありません。

あくまでも、

「これも仕事だし…」

と思いつつ、

本当はあまり気が進まないのに、飲み会に消極的に参加

…という行為を問題視しているだけです。

それはビジネスとしては完全NGの行為だから、もし嫌なら行く必要全くない。
アッサリ断っちゃえば良いんだよ!

でも、飲み屋に行くのが本当に好きな人同士で、楽しく飲み会やってる分には全然構わないと思うんです。

「飲み会参加1回で2万円の損失」と言ってきましたが、これはあくまでも「行きたくない」と思っている私のような人の話です。

こういうイベントを心から楽しいと思えるなら、この限りではないし、仕事上のメリットはそこまでないにしても、得られる幸福感で黒字になる可能性十分ですからね。

ただし、この手の人には一言言いたいです。

お願いだから、手当たり次第に周りの人誘わないでくれ…。
断るのにも勇気が要ったりするんだよ!

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