人生は初期パラメータ依存のクソゲー

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

今回は動画視聴感想文と行きます。

私には「窓際族」「社会不適合者」という社会の落伍者としての顔と、マトモに生きていくことができない不安をバネに資産を築いてしまった成功者としての顔と、二つの顔があると自分では思います。

と言っても、準富裕層クラスなんで、超富裕層からしたら虫ケラみたいなもんですが

さて、この自由主義、民主主義、そして、資本主義の世の中では

誰でも努力に比例して能力が向上して、努力次第で成功することができる

という前提で社会は成り立っています。

でも、自分が生きてきた中の経験では、

この前提、絶対に間違ってるよなぁ…?

と、感じてきました。

第一、私は容姿レベルは低いし、運動能力は壊滅的に低いし、それが原因の一つになって小中学生時代は散々イジメられた訳で、この時点で生まれながらのハンデを感じていました。

それに、脳だって身体の一部です。

運動能力が壊滅的な私とプロスポーツ選手の間にあるような努力ではどうにもできんような格差が、知性や性格面でエリートと愚か者の間にもあって当然だと思います。

現に、私だって会社で散々教育コストかけて指導してもらっても、結局ダメリーマンのままで歩く不良債権になってしまいましたから。

成功は運次第

さて、前置きが長くなってしまいました。

今回見たのはこの↓動画。

海外では結構このあたりの研究が進んでいるようで…

なんかこう…私が生きながらに感じていたことが、別々の家庭で育った一卵性双生児を追跡する研究とかで、そのままデータで証明されつつあるらしいです。

時代が私の頭に追いついてきた!?(爆)

動画の内容をかいつまんで言うと…

100%じゃないにしても、

知性も含めた人間の能力は遺伝で左右される。

努力できるかどうかすらも遺伝で決まる。

さらには…

生まれてくる場所や時代

育つ環境

…みんな生まれてくる子供は選ぶことができない。

そうなると、本人の努力によってどうにかできる余地なんて、実は殆どなかったりする。

故に、成功できるか否かって実は運次第。

人間、生まれながらにして大きな格差が付いて生まれてくる。

…ということです。

まぁ…早い話が

人生って初期パラメータ依存のクソゲー

ってことです。

結構刺さる動画だなぁと思いました。

ついでに、動画の中で出てくる橘玲さんの書籍も読んだことあるんですが、これも結構刺さりました。

一応リンクを貼っておきます。

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感想(33件)

「だから弱者は救済すべき」は間違いではないのか?

ただ、「これはいただけないなぁ」と思った部分もあります。

こういうデータが

高額所得者から高い税金取ることを正当化する根拠

って動画の中で言われてたことですね。

そして、その流れでのコメントも多く付いてましたし、この動画で紹介されたハーバード大のサンデル教授もその論調だったような。

でもこれ、本当にそうでしょうか?

この下りにだけは

違うだろ!

と私は声を大にして言いたい。

私には全く逆に、

恵まれない人を哀れんで、いくら施しをしても無意味である根拠

に思えます。

動画の中で語られている理屈で行けば…

「恵まれない人」ってのは、

元々持っている地頭や知能が悪くて、辛抱強く努力する資質にも欠けていることが多くて、

だから、貧乏だったり、低所得だったりする訳です。

それじゃ…

そんな人間に施ししても、果たして恵まれない環境から抜け出して自立できるのか?

ってところを良く考えないといけないと思うんです。

例えば、生まれながらに地頭悪くて努力もできない人に教育コストかけても、ちゃんと効果出るの?

私なんかは、小学校の時に鉄棒の逆上がりができなくて散々特別指導されましたが、未だにできないままです。脳だって体の一部で知能だって一種の身体能力だけど、私の鉄棒と同じようなことにならないかな?

例えば、知能低い人に手当渡しても、それを正しく使ったり運用したりできるの?

ザーッと周りを見渡しただけでも、児童手当をパーッとその場で使う親って少なくないよねぇ。そんな奴にお金渡したって意味ある??

例えば、知能低い人に社会福祉制度用意しても、それをちゃんと利用できるの?

知能低くて努力できない人って、自分が利用できる制度を調べようともしない傾向あるよ~。酷い場合はナマポの存在すら知らない。

…という話です。

それこそこういう実例が橘さんの本に書かれてました。ひと昔前の米国の話です。

リンドン・ジョンソンの民主党政権は「偉大なる社会」を掲げて貧困との戦いに乗り出した。その中心に据えられたのが、「ヘッドスタート」と呼ばれる貧困家庭の子どもの教育支援プログラムだ。経済的事情で幼児教育を受けられない3、4歳児にさまざまな就学支援をするもので、連邦予算としては宇宙計画に次ぐ巨額が投じられた。

「すべての子どもが、親の所得にかかわらず、平等に人生のスタートを切るべきだ」という理念に反対するひとはいないだろう。だが問題は、ヘッドスタートに顕著な効果が見られないことだった。幼児教育はたしかに子どもの学力を向上させるが、その効果は就学後1年程度で消失してしまうのだ。

引用:言ってはいけない残酷すぎる真実 橘玲

因みに、この「ヘッドスタート」って事業は、

効果の出ない事業に巨額の税金をつぎ込むなんてオカシイだろ!!

と全米でフルボッコにされることになります。

で、思うんですよ。

確かに、動画でも語られている通り、成功するか否かは殆ど運だと思います。

データで示されてる話だし、肌感覚とも一致しますよ。

だから、サンデル教授が言うように

「成功者はもっと謙虚になるべき」

って話はその通りだと思います。

でも、この人の研究データ自体が

社会的弱者に施ししても、弱者はいつまで経っても弱者のまま

ってことも雄弁に物語ってもいる訳で、それなら…

そんな費用対効果が著しく低いことに、税金その他の社会的コストを投入することが正当化されるのか?

については、別途慎重に考えなければいけない話な気がします。

一つ断っておきますが、困っている人を助けるのは何も悪いことじゃないと私は思います。

だけど、もしそれをやるんだったら、相応の副作用が存在することを正しく認識した上で、それも含めて社会全体で納得した上でしないといけないんじゃないかな?

今、調子が良い国を見てみると…

「自由・平等」を完全に建前と割り切っている感のある、えげつない格差社会の米国

共産主義とは名ばかりで、日本以上に資本主義的な格差・競争社会の中国

「貧乏な奴は来るな」「カネないなら出ていけ」と言わんばかりなシンガポールやスイス

…結局、足引っ張る国民を損切りできている国ばかり。これが現実です。

こんな国で良いのか?って話はあるんだろうけど…。

リベラルって人間に期待しすぎ

まぁ…ここからは完全余談です。

動画のコメント欄とか見ていると、さらにはサンデル教授の発言とか見ていると、リベラルの矛盾を感じました。

彼らの言い分を聞いていると、↓みたいな前提があると気づきました。

リベラル思想の前提
  • 愚か者にお金を渡しても、そのお金を正しく使うことができる。
  • 社会福祉制度を用意したら、どんな愚か者でも正しく利用できる。
  • 教育訓練コストさえかければ、資質の良し悪しに関わらず同じように能力は伸びる。
  • 高い知性や能力を持つ人は、それを活かして社会に貢献するメリットを奪われても黙々と働く。

逆に、こんなの現実的にあり得ない…と割り切ってしまう思想は保守かな。

まぁ、あらゆるイデオロギーには矛盾ってあるんだと思うけど、やっぱりリベラルにも矛盾はあります。

「人間」って生き物への期待値が高すぎるんですよね。

このあたりが、草の根リベラルが世界的に廃れてしまってる理由なんちゃうかな。

これじゃ、娑婆で泥臭く生きてる庶民には響かんだろうなぁ…と思ってしまうのは私だけか?

まぁ、そんなこんなで、長ったらしい動画視聴感想文は終わりとします。

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