カラーストーン投資についてプロと話してみた

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

今日、仕事帰りに行きつけの宝石商に行ってきました。

「行きつけ」と言っても、年に1回行くかどうかなんですが(爆)、まぁ長い付き合いです。

そして、予定通りロックオンしていた石をゲット。

満足の行く買い物ができました。

で…、因みにですが、このお金はアマゾンの株を売って確保しました。

ずっと値動き観察してたんですが、上値が重い感じでもあるし、好決算発表しても株価が全然反応しなかったので、

市場の期待が大きすぎるなぁ…。良い話は全部株価に織り込まれてるんだな…

と思い、持ち分の1/3程度を売却しました。

それと手持ちの現金を合わせてカラーストーンを買いに行った感じです。

情報収集を兼ねて、店のオジサンとカラーストーンの市場環境について色々聞いてみました。

良い石が採れない

まず、言われたのが

どの石が…という訳ではなく、特定の場所でというわけでもなく、とにかく最近は世界的に良い石が採れなくなってきていて、仕入れが難しい状態になっているそうです。

このブログでは常々、

宝石の99%以上は投資不適格。レアで高品質なものでないと投資対象にならない。

と言い続けてきました。

店のオジサンに言わせれば、これは今でも確かに基本的には正しいらしいのです。

ただ、最近は数万円で買った石でも10年以上ガチホした場合は、買った値段とほぼ同額で買い取ることができるケースもチラホラ出てきているとの話でした。

モザンビークのパライバトルマリンやルビー、ナミビアのデマントイドガーネット、タンザニアのピンクスピネルなどなど…ここ最近見つかったアフリカの鉱山からの新規参入組もいるにはいるんですが…

こういう新しい鉱山からでさえも、石の入手が困難な状況であるのだとか。

改めてモザンビーク産ルビーを推したい

ハート形のルビー

約1年前、当ブログで

モザンビーク産のルビーはワンチャンで狙っても良いのでは?

ということで、あんまり自信なかったんですが、軽く推しました。

で、モザンビークのルビーの近況も聞いたのですが、

順調に値上がりしているし、高品質なものを10年以上持ち続けるなら、十分に投資対象になるんじゃないですかね?

とオジサンは話されていました。

…おっちゃん、やっぱりそう思うか!?

因みに、5年ほど前に書かれてたものの本とかでは、

「モザンビークは新しい産地で、ここで採掘されたルビーはこれからもどんどん市場に供給される。希少性があるとは言えないので、モザンビーク産ルビーは投資対象にならない。」

なんて書かれた本もありました。

最近までは私もそう思ってきたんですが、やや時代も変わって来たんですかね。

前にも書きましたが、非加熱で高品質のルビーはカラーストーン投資の中では一番の安全パイだと思うんです。

ルビーが安全パイである理由
  • 重厚な赤い色をした石は、洋の東西を問わず人気がある。
    • 身に付けるとどんな服装でも映える
    • 中国人なんかは赤が好き
  • 身に付けることが伝統やステータスになっている。
  • 適度な希少性がある(年間採掘量はダイアモンドの1/200)

で、おさらいですが、ルビーで最高品質と言われるはミャンマー産です。

が…採掘されるモゴック鉱山はほぼ枯渇してます。

聞くところによると、採掘効率がクッソ悪いらしく、

10~20tの岩石の中から1ctのルビーが一つ出るかどうか。

しかも、それが売り物になるレベルの石であるとは限らない。

という、中々厳しい状況なのだとか。

こんな状態なんで、市場にほとんど出てこないし、持っているコレクターも先高観からそうそう手放しません。

対して、モザンビークで採掘が始まったのが2008年。新しい産地です。

故にこっちのは比較的流通しているし、非加熱の立派な石がまだまだ手の届く価格で買える状況です。

札束いくらでも詰めるぜ!

って人なら、依然ミャンマー産の方が安全パイではあるとは思います。

でも、モザンビーク産を投資で狙っても良い状況になってきてる感じですね。

投資目的ならガチホすること

で、上にも多少書いてますが、やはり投資目的で持つのであれば超長期目線で握っておくことが非常に重要だという話になり、そこは私とオジサンで意見一致しました。

最近は

「この石を転売したらいくらで売れますか?」

って聞いてくる人もいるそうです。

なんかこう…石が好きで店をやってる人に対して、あまりにも失礼じゃないのかと私なんかは思ってしまうんだけど…。

石に興味ないなら、カラーストーン投資なんてしなきゃいいのになぁ…。

まぁ、それは置いておいて、カラーストーンは数%以内の手数料で取引できる金融商品じゃありません。

店舗構えている側からしたら、どんな良心的な店でも最低2割とか3割は中間マージンを取っておかないと商売にならないハズです。

仮に、米国ないしは世界株式インデックス投信並みのリターンを叩き出す石を買ったとしても、このレベルのマージンを値上がりでチャラにするには5~10年かかってしまいます。

加えて言うなら、ただの石ころが株式インデックス投信のトータルリターンを超えるのは原理的にムリです。

株式は投資家から集めたお金で生産活動をしますが、石ころってただのモノなので。

なんで、投資目的で買うなら10年以上の超長期スパンで考えましょう。

因みに、私の場合はというと、自分のコレクションは自分が生きている間は原則売らないつもりです。

ただし、この辺はアンティークコイン投資と同じですが、やはり希少性が高い高額商品ほど値上がりが速いようです。

1000万円以上するような超高額商品を買うのであれば、数年で儲けを出すことも可能みたいですね。

カラーストーンは出口戦略が難しい

そして、このブログで言ってることと同じことを店のオジサンに言われました。

念のために言っておきますが、カラーストーンの場合、金、プラチナ、ダイアモンドとは違って、適正な値段で買い取ってもらうの難しいですよ。

確かな目を持っていて、相場観もちゃんとあるお店に行って初めて適正価格で買い取ってもらえるんですよね?

そこら辺のリサイクルショップとか質屋に持って行ったら、二束三文で買い叩かれるか買い取り拒否されるかのどっちかですもんね。

分かってて買うんならいいんです。

宝石だったらダイアモンドが一番換金性あります。

品質や価値を評価する基準がデ〇アスから示されてるんで。

カラーストーンの換金性はイマイチです。

そう、そうなんですよね。

一番換金性がある宝石はダイアモンドです。

Carat 重さ、Cut カット、Color 色、Clarity 透明度の4Cで品質や価値を算定する基準が出来上がっています。

だから、どこに持って行っても適正価格で買い取ってもらえるんですよね。

ダイアモンド業界のドンであるデ〇アス様の力と、ダイアモンドの流通量や流動性がなせる業と言ったところでしょうか。

これによって、ダイアモンドに投資商品としての価値を生み出している訳です。

PCGSやNGCがアンティークコインでやっているのと同じこと※を、デ〇アス様はダイアモンド業界でやっている訳です。

※古銭を鑑定に出すと、真贋だけでなく保存状態に関してスコアを付けて返してくるサービスをやっている。

デ〇アス様はビミョーな?話も聞きますけど、やっぱり商売上手だなぁと思います。

…これはさておき、

私はこんなこと分かっていて敢えてダイアモンドではなくカラーストーンで勝負しているのです。

財産課税への対策を意識しないのなら、こんなことする意味ないと思うんですが、私がカラーストーン投資する理由がモロに財産課税対策なんで…。

どういうことかというと、

普通に買い取りしてもらおうとしても、二束三文にしかならない。

でも、持っていくところに持っていけばそれなりの値段になる。

という状況を作り出すことで、資産評価額の圧縮を狙おうという作戦です。

不動産投資してる人が、路線価と実勢価格の乖離を利用して相続税の圧縮を狙うのとやってることは同じです。

いつも言ってますよね、資産防衛には資産価値のステルス化が必要だと…。

感想

総じて、プロの人と考えていることは同じで、やってることの方向性は間違っていないのかなと思いました。

ついでで店にある色んな品物も見せて貰えましたけど、鉱物収集好きな人間としては見ていて全然飽きないですね。

やっぱり実物資産投資は楽しい。

そう思えたひと時でした。

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