まったり企業の罠…「辞めたら勿体ない」が人を追い詰める

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

まったりした環境で働ける会社っていいなぁ~って思ったことある人もいるかと思います。

実際、当ブログでは、

社会不適合者はパープル企業(ゆるブラック企業)を上手く使って生きていけば良い

という主張を展開しています。

ただ、ホワイト企業も含め、労働環境がヌルい会社ってのには、そういう会社ならではの闇があったりします。

今日はそれについてのお話です。

ヌルい環境でも自殺する人は結構いる

過労やパワハラで社員が自殺…。

ある程度規模感があって社員数が多い会社では、どこも多かれ少なかれあるものだと思います。

私の会社でもあります。

電気室の中で首吊る人がいたり、職場で自殺未遂して救急車が出動する騒ぎになったり、高層階の職場から飛び降りる人が出たりと。

これ、私が良く出してる図ですけど、この図の左側の会社…要は仕事が楽でまったりした会社には、そのまったりさ故に社員のメンタルを追い込んでしまう罠が潜んでいるんですよね。

「辞めれば次はない」「辞めたら勿体ない」が足枷に

足かせが付いたサラリーマン

そして、私も含めてホワイトやパープルなど、まったり楽な環境で働いている人の多くは、ある程度の年齢になると

今の会社辞めたら、まず同じ条件で雇ってもらうのは無理だな。辞めたら次はない。

と考えるようになります。

そもそも、図の左側の環境で働いてる人って、高給かどうかは別として、会社がその人の市場価値以上の給料を払っていることが多いです。

また、入社した時は優秀だったとしても、ヌルい環境で適切な負荷がかからずに長年過ごせば能力だって低下します。

だからこうなる。

でも、私の経験上、その辺の事情は社員本人もある程度分かってるケースが多い気がします。

まぁ、だけど、会社で耐えがたいような辛いことがあって、転職や退職が頭をよぎることも、ちょくちょくある訳です。

この時、自分の市場価値と会社での処遇のギャップが大きい人ほど、家族などの周囲の人に相談すると、高確率で言われるのがこの言葉です。

辞めたら勿体ない

私は職業柄、地方公務員を辞めた人のブログ良く読んでいるのですけど、もうほぼ100%辞める時にこれ言われてるみたいです。

多くの場合、本人もこの点を重々承知してて、それでも辞めたくなるぐらいに追い込まれてるから相談してるんですけどねぇ。

結局、周囲から説得され、本人としても転職する自信がない…となり、

やっぱり辞めちゃうのは勿体ないな。辞めたところでお先真っ暗だし、ここで頑張るしかないか。

となって多くの場合、踏みとどまります。

そして、無理して踏みとどまった結果、その中の一定数の人が自殺だのメンタル疾患だの…となる感じなのです。

職員課のおばさんに聞いた話では、死なないまでもメンタル疾患を拗らせて人生そのものが滅茶苦茶になってしまう人も結構いるようで、人事や総務でも問題にされている…とのこと。

ブラック企業勤めだと、仮に辞めても同じレベルの就職先で良いのならすぐに見つかるし、働いてる人の市場価値だけの給料払ってないんで、本人も周囲も辞めるの勿体ないなんて思わない訳です。

だから、劣悪な労働環境の会社って案外この手のトラブル少なかったりするらしい。

罠に嵌らないためには

本人ができること

閃いたビジネスマン

これはもう私の言うことなんで、読む前から予想付くと思いますけど、

  1. 耐え難いことがあれば躊躇なく辞める
  2. 他社でも通用するスキルを身に付ける
  3. 投資や副業で経済的に自立しておく
  4. 節約に努めて生活水準を低めに抑えておく

といったところだろうか。

まず、一番大切なことは、耐え難ことがあれば躊躇なく辞める…ということかなぁ。

上で書いたように、嫌なことを無理に我慢し続けると、ストレスで再起不能レベルのダメージ負ったり、最悪の場合、死ぬことだってあります。

こんなことになるぐらいなら、無職になった方が良い。

幸い、この辺は日本って割と良い国で、多少無計画に無職になったところで、そう簡単には死にはしません。

いくらでも転がってる貧乏セミリタイアブログの記事でも読んだらそう思えるハズです。

そして、辞めた後のこと考えるなら、希少価値のあるスキル身に付けて引く手数多な状況を作れれば、それが一番なんでしょうね。

ただ、まったり系の企業にいたりすると、まともな職務経歴が積めないことも多いです。

あと、私のように適正ゼロを理由に干されてしまっては、スキルもけったくそもない。

特に日本の場合、資格よりも実務経験が重視されちゃうんで、暇な時間を有効活用して難関資格取っても役に立たないことが結構あります。

そうなると、収入が絶たれたり減ったりすることを想定して、不労所得を用意しておいたり、副業を育てたり、低い生活水準に慣れておくって話が重要なのかなと思います。

このあたりはFIRE民がやってることそのものなのですが、早期リタイアするつもりなんてなくても、投資+副業+節約の三点セットは人生の保険として有効かなと思いますね。

周囲の人ができること

円陣組んで合わせた手

私はカウンセラーの資格とかは持ってないし、心理だのメンタルだのって話に関してはド素人。

だから、ここからは話半分に聞いてほしい。

リーマン適正がなくて苦しみ続けた私の実体験から言わせてもらうと、

辛い…会社辞めたい…orz

となっている人に対するアプローチとして大切なのは

  1. 「逃げるな」「頑張れ」と励ますのではなく、「逃げ道はあるから安心しろ」と伝えることが重要
  2. 実際に逃げ道があるのかどうかは重要ではなく、あると思わせることが重要

な気がします。

これ、対応誤ると、最悪の場合人が死にますよねぇ…。

私は、20代の時に前職で、干された挙句に嫌がらせの転勤辞令を受け、東海地方の不人気事業所に飛ばされたことがあります。

当時はまだ900万円程度しか資産も持っていなかったし、経済的な自立には程遠い。

新卒で入社してから、パワハラだの左遷だのでまともに働いたことがほとんどなかったので、売りになるスキルも何もない。

地元に戻りたくて堪らなかったけど、当分戻ることなんてできそうにない。

ぶっちゃけ、マジで人生詰んだと思ったし、割と本気であの時は死にたかったです。

だけど、

「嫌ならいつでも辞めて帰ってきたらいい。」

「アンタが無職になってもウチの家はどうにかやっていける。」

「どうせ責任ない立場なんだから、会社あざ笑いながら気楽にやってればいいんじゃない?」

と両親に言われて気持ち的にかなり助かった記憶があります。

今もし周囲にまったり系の罠に嵌った人がいるとしたら、

辞めるのはいつでも辞められるんだし、辞めたところで死にはしない。だから肩肘張らずに気楽に働けば?

って言うだろうなぁ。

繰り返し言いますが、実際、辞めても多くの場合、死にはしないんで。

まとめ

まとめると、以下のようになります。

まったり系企業の闇
  1. まったり系企業の社員は、「辞めれば次はない」という気持ちを抱えている
  2. まったり系企業を辞めようとする人に、周囲の人は「辞めたら勿体ない」と言いがち
  3. その結果、耐えがたい辛いことがあっても会社にしがみついてしまう
  4. 無理して会社にしがみつつくと、最悪の場合死ぬ。

これに対する対策としては…

働いてる本人がすべき対策
  1. 耐え難いことがあれば躊躇なく辞める
  2. 世間で通用するスキルを身に付けて転職に備える
  3. 投資+副業+節約の三点セットで収入が絶たれる事態に備える

そして、周囲の人が辛くて辞めたいって言いだした時は…

実際に逃げ道があるのかどうかは別として、「逃げ道はあるから大丈夫」と思ってもらうこと

…といったところでしょうか。

まったり働ける会社には、まったり働ける会社ならではの辛い部分ってのがあるんですよね。

今日の記事は以上です。

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