⑨坂東へ流される
前回の続きです。前回の記事は⑧生産ラインに投入されるです。
異動願い
異動して1年ちょっと経った頃、人事から年1度の来期の配属希望調査が回ってきました。どうせ辞めるつもりだったんで書いて意味あるのかって気もしましたが、ダメ元で思いの丈をぶつけることに。そこで私、書面で大暴れしたんですね…内容を要約すると
- こんな単純労働させるために異動させたんなら他の部署に回してほしい。
- 地元の主力事業所に戻してほしい。
といった感じなんですが、結構キツイ調子でこれ酷くない?と色々書きました。
まあ、酷いのは仕事に手を抜いてきた私の態度の方だろって声が聞こえてきそうですが。
今度は首都圏の新規事業部隊へ
数か月後、部長からお呼び出しが。しばらく総務に行けとのこと。総務付きにすると。
どうも、結構キツイことを意向調査で書かれたので、ここまで言われるとさすがに放出せざるを得なかった。だけど、すぐに異動先が見つからないため、とりあえず総務付きにして異動先を探す…という方針…だったっぽい。後から思うに、多分。
ちなみに、当時は私が入社したころに比べると事業が左前になってきていて、会社は大量の余剰人員抱えるようになっていました。なので、何らかの理由で所属から放出されて総務付にされたまま異動先が中々決まらない人も結構いました。
数か月後、首都圏の新規事業の開発部隊への異動が決まりました。地元に帰れなかったのは残念だったけど、雑用や単純労働じゃない仕事をパワハラされずにできる環境が初めて与えられることに。
なんか、もう辞めるつもりなのに、会社には気を使わせて少し申し訳ない気もしました。だけど、もうどう考えても会社との信頼関係が失われてる感じがして仕方がなかったので、無慈悲に転職活動は継続しました。
転職活動には追い風だった
転勤になったのは首都圏。のぞみが止まる某新幹線駅の駅前に、首都圏にしては安く賃貸を借りることができたので、転職活動やたまの帰省が楽になりました。
物理的には余計遠くに飛ばされたんですが、時間距離で言うと半分近くまで短縮だし、なにより夜遅くまで電車あるので面接に行くときに泊りがけにする必要がほぼなくなりました。
これはラッキーです。
イマイチ君が集まった部署だった
配属されたのはやる気ゼロの新規事業開発部隊でした。
やる気ないなら最初からするなよって話ですが、それは、既存の事業でそこそこ稼げるのでわざわざリスクを冒して新規事業始めたいなんて会社が思っていないんです。
だけど、それが先細りはしてるんで、一応は何かしないとマズイという気はある。何より、本当に何もしないと株主に叩かれる。
ということで、やる気ゼロの新規事業開発部隊の誕生です。
稼げてる既存事業の方が社内では花形とされているんで、優秀な人はそういう部署が掴んで離さない。結果、煮ても焼いても食えないレベルの人は別ですが、私のような少し仕事できないというレベルの人は新規事業や新しいプロジェクトが立ち上がるたびにそこに異動します。
なので、そういう部署行くと大体、イマイチ君や癖のある人揃いなんですよね。
そうは言っても結構楽しかった
私の配属された部署もそんな感じでしたが、経費をさらに削るためか同年代の若い人が結構多かったです。
会社としてもそんなやる気ないんで厳しく成果も求められないし、当然リソースの投入が不十分で事業も上手く行かないんですが、そのことを歳の近い奴らと笑い飛ばして働いてた日々は結構楽しかったです。
何より、パワハラされない立場でまともな仕事与えられたの初めてだったんで、それも嬉しかったなぁ。
つづく