数千万円の住宅を生涯賃金2億円の社畜が買うってどうよ?
こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。
いつも白熱する
「持ち家 vs 賃貸」論争。
持ち家にしても、賃貸にしても、大きなお金が動く投資になるんで、そのせいでしょうか…
この界隈では、この話になるとガチでdisり合いになる印象です。
ローン組んで買っちゃって今更引き返せない人とかだと、賃貸派に耳障り悪いことや痛い所を言われると、
「失敗を認めたくない」
って心理からカツンと来て言い返すようなところもあるんだろうか?…想像だけど。
そうやってガチで言い返されると賃貸派も反発する…みたいな感じなんですかね。
で、ご存知の方も多いでしょうが、私は賃貸派です。
今生で住宅を購入することはないと思ってます。
過去には持ち家派をdisり倒す記事も書いていて、今もその気持ちは変わってません。
今日はこの過去の記事の内容をベースに、ここ最近の話題を盛り込みながら、思うところを書いていきたい。
Contents
未来は予測不可能。結局全ては結果論。
ただ、その一方で
「持ち家か賃貸か、どちらが得なのか?」
という問いに対しては、
「答えなんかないし、結果論でしかない」
と思っているのも確か。
というのも、いつも言ってますが、
未来なんて予測不可能だから。
ましてや、住宅ともなると、その寿命は50〜100年あって、人間の寿命も似たようなものです。
5年とか10年ならともかく、50年も先を見通せる人なんていません。
住宅のライフサイクルコスト全体、そして、人間の人生全体で見たときの損得勘定なんて、今やったところで机上の空論にしかなりません。
私は賃貸派ではあるけど、
蓋を開けてみたら、持ち家が得だった
なんて展開も十分あり得るとは思っているし、自分自身、「家買いたい」って気持もないわけじゃないです。
住宅購入は卵を一つのザルに盛る行為
ただ、よくよく考えてみると、やや逆説的ですが、
「未来は予測不能」
だからこそ
賃貸の方が良くね?
とも言える気が。
ここ、良く考えて欲しい。
現代のサラリーマンの生涯賃金って、良くて2億円とかです。
そこから、税金や社会保険料引かれるので、手取りとしては1億数千万円といったところでしょう。
さらに言えば、日々生活費はかかっているので、それ抜いて手元に残る額となると、生涯独身で節約に励んだとしても1億円あれば良い方。
翻って、住宅の価格は…
地方都市の郊外でも、新築の庭付き一戸建て買えば5000万円とかします。
首都圏なら、マンションでさえも新築なら3LDK程度で5000〜6000万円とかしたりとか。
つまり、普通のサラリーマンが住宅を購入するとなると、生涯賃金の3割程度、生涯で自由に使えるお金の半分以上を一気に突っ込む大博打となる訳です。
そりゃね、持ち家にして最終的に得になるシナリオもあり得るとは思いますけど、これって、リスク管理上問題あり過ぎませんかね?
しかも、多くの場合、住宅ローン組んで購入時の自己資金に何倍かのレバレッジかけてる訳じゃないですか。
何度も言います。
未来は予測不能
なんですよ?
持ち家で失敗するシナリオもあり得る訳ですから。
結局、周囲にローン組んで住宅買っている人がそれなりにいるから抵抗ないんだろうけど、リスク管理の観点から冷静に考えたら、一般人には身の丈に合わない買い物と思わざるを得ません。
年収が何千万円かあったり、資産が何億円かあったりして買う分には良いと思うんですが…。
「リスク分散が大事」と吹聴するブロガーが…
他人のブログ見ていて面白い…というか、冷笑してしまうのが、
「投資対象の分散と購入するタイミングの時間分散が大事」
と言いながら、したり顔で
「全世界株式型インデックス投信の積立て投資最強!」
なんて言ってるブロガーが、賃貸派をdisり倒しながら新築一戸建て買ってたりすること。
あれだけ、
「卵は一つのザルに盛るな」
と散々読者に吹聴しておいて、自分は…
生涯で自由に使える額の半分を超える大金を
「持ち家」という特定1つの投資対象に
時間分散させずに一気に
突っ込んでいる訳ですねぇ…
しかも、住宅ローンという名の借金までして。
おいおい、自分が言ってる事とやってる事の矛盾分からんの?と。
これが、何らかの基準で銘柄選定して集中投資するようなスタイルを推す投資ブロガーだったら、まだ理解できるんですけどね。
分散分散とお題目のように唱えてる人が、こういうことするのは自己矛盾以外の何物でもないですよね。
不動産価格値上がりリスクのヘッジならJ-REITで十分
で、ここ数年、俄に持ち家派が言うようになったのが、
「不動産価格や家賃が将来的に上がれば苦しくなるのでは?」
「そういうリスクはヘッジすべきでは?」
という話です。
もっともらしく聞こえるこの話にも、ツッコミ所が二つあります。
まず、
リスクヘッジって言葉の意味分かってるか?
という話。
リスクヘッジって、メインポジションに対する保険だよな?
保険はあくまでも保険であって、メインポジションに対するサブ的なものです。
生涯で自由になるお金の半分以上を突っ込んでおいて、
これのどこがサブやねん
どこが保険やねん
立派なメインポジションやないかw
という話です。
これって、典型的な保険貧乏になるパターンですよね。
そして、2つ目が
もっと優れた代替手段がある
という話。
私が思うに、この目的で買うなら、一般人にはJ-REITの方が適していると思います。
初心者のために説明しておくと、早い話が、不動産投資ファンドですよ。
そして、J-REITと呼ばれる国内のこの手の投資ファンドを束ねて作ったインデックス投信やETFもあります。
1軒数千万円する住宅と違い、J-REITのインデックス型ETFであれば、数千円からでも買えます。
小口・少額で買えるんで、買うタイミングの時間分散が可能だし、資産規模や身の丈に合わせたポジションの大きさにすることも可能。
ファンド経由で色んな物件所有してる分、個人で住宅1軒だけ買うよりも投資対象の分散も効きます。
私はやらないけと、国内不動産価格値上がりリスクを手当てしたいなら、億単位の資産を持たない一般人にはJ-REITのETFやインデックス投信が最適ちゃうかな?と私は思います。
最後に
ただ、もう一度言いますが、
基本的には
賃貸か持ち家かどちらが得かなんて、蓋開けてみないと分からない
とは思います。
私が賃貸派で通しているのも、実家が空き家を2軒も持て余しているという個人的な事情も関係してます。
まず、これ以上負動産を抱えてしまうことになると、将来的に子供に迷惑かかりかねない。
人気エリアの物件買ったとしても、自分達が亡くなる何十年も後には、どうなってるか分かりませんからね。
そして、私には
万一賃貸で都合悪くなれば、空き家に最低限のリフォームを施して入居してしまう
という保険もあります。
それに、賃貸に住んでいる限りは勤務先から家賃補助が出ますが、持ち家になると何の補助もありませんしね。
こういう個人的な事情がなかったら、私だって、また考えも変わるかもしれません。
また、持ち家が得か否かって話は、
投資って側面と消費って側面、両方あるからややこしい
…そんな気もしてます。
持ち家って単なる投資対象ではなく、自分が暮らす中で利用するものですからね。
そういう観点からは、純粋に
「自分好みの家建てて快適に住みたい」
って気持ちを持つのは自然なことだろうし、そこを変に削ってしまう弊害も少なくない気がします。
何分、私は田舎者なので、一般的な都市部の住宅より無駄に広い家で育ってきました。
そのせいか、家がある程度広くないと凄い窮屈に感じるんですよね。
民間時代に首都圏でワンルーム借りて住んでいた時とか最悪の気持ちだったし、今の2DKの家も狭いと感じて我慢してるとこもあります。
首都圏に居た時は、休みの日に狭いワンルームに1日中いると露骨に胃腸の調子悪くなってしまうんで、休日は1時間以上の散歩が欠かせなかったぐらい。
なんで
もし2億円ぐらい貯まったら、古い空き家潰して新築建てても良いかな?
なんて思ったりはしますが、まあ、多分無理だろな。
社会不適合者故に、働いてるとメンタル削られるんで、とてもとても、そんな貯まるまで働こうとは思えません。
今生では、空き家を魔改造して自分好みにする程度が関の山だろうな。