サラリーマン・OL投資家の強み
こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。
私はここ数年、給料というフローに対して、資産というストックが大きくなりすぎて、給料貰っているという感覚がなくなってきていました。
どういうことかというと…
準富裕層クラスの個人資産を持っていて、それを株式や実物資産にフルインベルトに近い状態で投資していると、資産評価額は為替や株価の変動で、毎日数十万円~百数十万円変わる訳です。
こういう毎日を過ごしていて、給料日に30万円にも満たない給料が口座に振り込まれても何も感じなくなってしまうんですよね。
で、給料貰っても何も感じなくなっているので…
毎日出勤して働くのが滅茶苦茶馬鹿らしい…
という感覚にここ数年は陥っていました。
ただ、少し株式相場がグズグズしてきたことで、ここ1~2か月はサラリーマン・OL投資家の強みってものを感じています。
例え大した額でなくても、毎月決まった給料が貰えることで投資にも良い影響があるんですよね。
専業投資家には兵站がない
下落低迷期に積み立て等で地道に株式その他を仕込んでいけば、将来的に大きな利益をもたらすことは言うまでもありません。
ただ…当然のことながら、それをするのには手持ちのキャッシュが必要です。
投資以外に稼ぎがない専業投資家がこのキャッシュを確保しようとすると、
- 普段から一定割合のキャッシュポジションを持っておく
- 相場の天井が見えた時に売り抜ける
という二択になります。
まぁ…一番無難なのは前者です。
でも、これをやってしまうと、長期的に見ればキャッシュポジションを取った分だけ投資リターンが取れなくなってしまいます。(有難がってクソ株に投資していた場合は別だけど…)
また、後者のようなことができれば良いけど、売り時をビシッと当てるのはプロでさえ難しい芸当です。
そして、相場低迷時に仕込むための弾薬を確保していたとしても、専業投資家の場合は確保した分を使い切ると弾切れになってしまいます。
つまり、投資以外の部分からもたらされるお金がないので、失敗したらリカバリーができないのです。
戦争で言えば、兵站を確保できていない状態です。
で、相場の天井を当てるのが難しいのと同じように、底を当てるのもプロでさえ難しい訳です。
限りある弾薬をどこで突っ込んで行くのか?
買い出動してから二番底に嵌ったら目も当てられない訳ですが、そういうことも往々に起こり得ます。
これは結構難しい判断、そしてプレッシャーのかかる判断になると思いますよ。
給料という兵站を持つサラリーマン・OL投資家
それに対して、リーマン・OL兼業投資家の場合は毎月決まった給料が、仕事を続けている限りは無限に入ってきます。
専業投資家にはない給料っていう兵站があるんですよね。
なので、理論上は…
- 長期リターンを犠牲にしてまでキャッシュを持つ必要がない
- 「売らなければ良かった」となるリスク負ってまで天井を予想して利益確定する必要もない
- 相場が下げてこれば無限ナンピンができる
ということになります。
額面通りこうなるのか?って話はあるにせよ、これは大きいです。
あと、私はサラリーマン投資家の立場しか経験したことがないので想像になりますが、専業投資家よりも兼業投資家でいた方が
「多少失敗しても入って来た給料で穴埋めすればいい」
っていう気持ちの余裕を持てる分、投資判断も誤りづらい気もするんですよね。
人間って追いつめられると愚かな行動を取るようになるっていう研究結果は沢山あります。
気持ちの余裕って大事。
まとめ
まぁ…この内容は頭では分かっていたつもりだったんですが、相場がグズグズし始めて思い出しました。
きっと、この記事読んだ人の中にも、
「そんなの当たり前じゃねーか!」
って思った人も多いハズ。
そう。当たり前の話です。
凡将は戦術を語り、名将は兵站を語る
こんな言葉がありますが、これは何も戦争のみに当てはまる格言じゃないと思います。
次から次へとリソースが供給されるのであれば、少々やり方が下手でも最終的に上手く行く確率って上がりますよね。
倒れても倒れても起き上がれるんだから。
このリソースってのが、投資の場合は投資以外からもたらされるキャッシュです。
相場環境が良い時は兼業だろうと専業だろうとそこまで差は出ないと思いますが、相場低迷時にはこの差が出ます。
給料っていう兵站がない専業投資家は、細心のリスクコントロールをしておかないと息の根止められますよ。
その意味で、長年専業でやれている人は本当に凄いと思います。
と同時に、ここ数年でFIREしてそれをネタにネット上でイキっている人の中には、今後いつかは訪れる本格的な相場低迷時に(今とは言わないが)息の根止められる人も出て来るんじゃないですかね。
そう考えると、私なんぞは、まだまだ完全リタイアには遠いのかなと思ってしまう今日この頃です。
正直、専業になった時にちゃんとやれるのかってなると…やってみないと分からない気がしています。
と同時に、リーマンを社畜呼ばわりしているこんなダメリに、毎月給料を振り込んでくれる勤務先には感謝しなくては…と思ってしまいました。