株式リターンとGDP成長率
GDP成長率と株のリターンは関係ない
GDPが伸びている国の株に投資していれば高いリターンを取ることができる…そう思っていた時が私にもありました。
この考え、実は完全な間違いじゃないけど間違いに近いんです。
2010年1月から現在までの株価上昇率と同期間の実質GDP成長率(年率平均)の関係を国ごとにプロットしてみました。尚、株価は全て円換算して為替の影響は排除しています。
うん。中々酷いですね?
少なくとも10年程度のスパンだと、経済成長率と株価上昇率なんて、ほとんど関係ないんです。
これから外国株投資を始めたいという人なら、絶対にこれ知っておいた方が良いです。
成長率高い国のイケイケの会社に投資したはずが、何故かリターンが良くないって話は私も何度も経験したし、外国株投資歴長い人ならみんな通る道じゃないかな?ホント、あるある。
その理由は?
なぜこんなことが起こるのかというと、
- 社会・国際情勢や投資家側の都合
- 国ごとの経済構造や社会・文化的な背景で経済成長の恩恵が株主に落ちる国と別な所に落ちる国がある。
- 経済の成長性が前もって株価に織り込まれることがある。
- 多国籍企業の存在により、経済成長の果実の一部が、国外の株主や従業員等のステークホルダーのみに流入する。
と言ったところでしょう。あくまでもケースバイケースだと思いますし、諸説あります。
理屈としては経済成長率と株価上昇率は相関あるはずですが、現実的な話すると上記のようなノイズが大きすぎて相関ほぼないというのは受け入れないといけません。また、これを知ってないと損します。
よく新興国株の投信のパンフレットで、この国は経済成長率が高くて将来が期待できますよ、だからこの国の株に投資してれば高いリターンが期待できますよ、なんて書きぶりしてるの見かけます。
でも、これは間違いなんですよ。
この記事読んだ皆さんはあんなのに騙されないで下さいね。