「富国強兵」って言葉を知らんのか?
ここのところ、増税やら保険料の引き上げやら、年金制度の改悪パッチやら、負担増のニュースばかり。
道路利用税導入の検討
退職所得控除の見直し検討
配偶者控除の見直し検討
毎年ルーティンで上がる社会保険料
そして、当ブログでも先日話題にした相続税…などなど。
なんかこう…トップが検討士だからか「検討中」のものがやたらと多い印象は受けますが、税金取りたくて取りたくて仕方がないようですね。
国民負担減のネタって、NISA拡充ぐらいじゃないの?
これ自体は投資家としては嬉しいけど、どうせ数年経ってほとぼりが冷めたら、今回NISA拡充したのを取引材料に、
「金融所得課税強化を検討」
…なんて言い出すんじゃないかなぁ…。
そもそも、
「一度吸い上げたカネをまたばら撒く」って行為は…
その事務手続きやる公務員の人件費が無駄でしょ。
こんなことやるなら減税すりゃいいんですよ。
お役人ってそんなに自分の椅子が大事なの?
…とまぁ、現役のお役人の私でさえ思ってしまいます。
そして、先日、極めつけと言わんばかりに
防衛費増額のための増税
を言い出したことで、岸田さんのTwitterが炎上中とのこと。
これについて思うところを書いていきたい。
Contents
「富国強兵」って言葉を知らんのか?
政治家も大変だなぁ…
と若干は同情しますが、一連の動きを見ていて
この人は大丈夫か?
と思ったのは私も同じですよ。
まずこれさぁ、秋口の選挙の時、全くこういう話してなかったよね?
国会の会期中もこの話出さなかったよね?
で、閉会してからスタンドプレーでこれだもん…。
まず、この意思決定プロセスが財政民主主義踏みにじってますよねぇ…。
それでも、メリットのある話なら多少強引に進めてもいいのかもだけど、多分これ、何もメリットない。
一国の首相になる人が
「富国強兵」
って言葉さえ知らないのか…と私は思いました。
そりゃ、私だって軍備増強が必要なのは分かりますよ。
日本なんて、地政学的には周りが敵だらけだし。
そのために財源が必要なのも分かりますよ。
ただ、問題はその進め方ですよね。
結局、国の軍事力ってのは
その国の
経済力
技術力
生産力
そういうものの集大成。
経済を発展させ、産業を育て、人口を増やし、豊かな国を作ってこそ強力な軍備を持つことができるわけ。
経済力という土台があってこその軍事力だし、旧ソ連の例を見ても分かるように、無理に軍拡を進めても土台になる経済が発展してなければ、それも結局は長続きしません。
一説によれば、織田信長なんかはこういう理屈を理解していたからこそ、あの永楽銭の旗印を掲げていた…なんて話もあるようです。
真偽は知らんけど。
確かにあの時代って、武田信玄や上杉謙信など、軍事指揮官としての能力だけで見れば、もっと優秀な武将って他にもいたんだですよね。
それでも彼らに信長が負けなかったのは…
「生まれた時代や場所が良かった」
なんて話ももちろんあるんだろうけど、
軍事力の土台が経済であることを見抜いていて、政治家としての目の付け所で上回っていた
というのも大きいように見えます。
経済面の優位性は、そのまま戦場での戦力優位に繋がるし、外交面でのカードだって増えます。
武器買うのにも、兵を雇うのにもカネは必要。
持たざる者にワザワザ便宜を図る第三国はいない。
何より、1回や2回手痛い敗北を喫しても、経済がしっかりしていれば立て直しも速い。
戦争も外交も、結局はカネと経済なんですよ。
豊かな国にすることが先で、軍拡はそれから。
ただでさえ傷んでいる経済を防衛増税でさらに痛めつけるとか、狂気の沙汰ですよ。
某大陸国家の軍拡も経済あってこそ
今の日本の仮想敵国と言えば、まずはあの某大陸国家でしょう。
でも、よくよく見てみると、彼の国が軍拡を続けているのも、結局はGDPの伸びに対応したもの。
あの国の2020年の軍事費の対GDP比は1.75%で、NATO基準の2%より低いぐらい。
あの国から出てくる数字をどこまで信用するの?って話はあるが…
GDPが伸びているから自然と軍事費が増えている
というのが実態で、身の丈に合わない無茶な軍拡をしている訳では決してありません。
経済って土台があるから、これだけ長期間に渡って軍拡も続けられるんですよ。
財源の破壊を進める日本
翻って今の日本を見てみる。
今回の件に限らず、日本ってこの30年…
不景気から立ち直りかかったタイミングで
色々理由を付けて必ず増税
毎回成長軌道に戻るチャンスを潰す…
これを性懲りもなく繰り返してきた訳です。
こんなことやってたら、一時的に税収が増えても経済がシュリンクして結局はまた税収が減ってしまう訳ですよ。
実際に毎回そうなってきたし。
当たり前の話ですが、国民が豊かになってこそ税金取ることもできるし、国民が困窮したら税金も取りようがありません。
種蒔いて水をやり、双葉が出て肥料をやり、若木をしっかり育てれば、やがて果実がいくらでも実る立派な木に育つんです。
でも、日本の政治家や財務官僚のお偉いさん方は…
ちょっと水やって双葉が出ようもんなら、
すぐにベビーリーフとして刈り取ろうとしてきます。
で、ベビーリーフは所詮はベビーリーフなんですよ。
小さな双葉を必死に摘み取っても、ザル一杯分にもならず、カネのなる木1本に遠く及ばない。
こういうことずーっと繰り返してきて、毎回失敗してきたのに、
またかよ
と、声を大にして言いたい。
またオウンゴールかよ…
こんなことやってたら、大陸からミサイル飛んでくる前に国民みんな干上がって、自民党や財務官僚に殺されてまうっつーの。
彼らお偉いさん方は
「安定財源の確保」
という言葉がお好きなようですが、実態として、彼らのやってることは
「安定財源の破壊」
ですよね。
どうしてこうなる?
何で日本の政治家や官僚ってこんなに馬鹿なの?
経歴や学歴だけは立派なのに?
で、大体、こういう話の流れになると、必ずこういうことを言う人がいます。
そりゃそうですよね。
これに対する自分なりの思いを最後に書いていきたい。
あくまでも、「自分なりの」思いです。
よって、正解かどうかは分からない。
多数派工作の必要性が愚か者を作り出す
まずは、国家っていう巨大組織のしがらみって大概なものなんだろうなと。
私なんかは、ポンコツながらも今の仕事をするようになって分かって来たんですけど、
政治家や高級官僚には…
取った税金を利権団体にばら撒くことをやらないと権力が維持できない。
権力の維持ができないと、いくら高い志があっても何もできない。
っていうシビアな現実があるんですよね。
すぐ増税をしたがる話に関しては…
税率上げて大きな政府にすればするほど、利権団体にバラまくお金は多くなりますから、権力の維持はしやすくなります。
その権力ってのをみんなで争ってるんだから、みんなちょっとでもバラまく利権が欲しい。
そういう事情があって、すぐに増税したがるんだろうなと。
一般論として、民主主義だと多数派工作が必須です。
で、この多数派工作を行う過程で…
信念を曲げて誰かに譲歩しないといけなくなる。
それを繰り返すうちに、どんどん政策の辻褄が合わなくなる。
…ということが起こって愚か者が誕生するんですよね。
政治家や官僚が馬鹿なのではなく、彼らが働くフィールドの環境が、彼らに愚かな行動を強いている。
そういう部分は無視できないでしょう。
国民が馬鹿だから
あと、政治家に関しては、
日本って、
公約アンケートにさえ答えられない元アイドルのおばさんが
選挙区で当選してしまう
…そんな民度のクソ低い国ですよ?
馬鹿な国民がクソ野郎を当選させてしまう
って部分は少なからずあるようには思います。
民主主義が上手く機能するか否かは、民度に大きく依存しますから。
馬鹿な国民だと、当選する政治家なんて…
ポピュリスト
政治屋
族議員
そして、彼らが担ぎ出したタレント
…こんなのばっかになって当然かと。
学歴が立派で頭が良くても、それを私利私欲にしか使わない人って世の中には案外多いし、そういう奴らに馬鹿な国民ってまんまと騙されるんじゃないでしょうか。
20年前の小泉さんとか、
最近だと、
大阪の維新とか、
東京の小池さんとか
もちろん、彼らが掲げる政策を本当に理解して賛同してるなら票入れりゃ良いんだけど、肌感覚だとそういう人は少数派。
煽られてイメージだけで票入れてる人が非常に多いような。(うちのオカンとか)
小泉さんなんて、20年経った今になってから、竹中さんと一緒に
「貧困をバラまいた張本人」
なんて言われて叩かれてる始末です。
だけどね、二人とも当時の人気は凄かったよ??
結局、馬鹿なんですよ、有権者が。
あとがき
今の政治システム自体を見直さないと、どうにもならんのやろなぁ…
こういう政治や行政の愚かなふるまいを見ていると、暗い気持ちにさせられます。
もう、政治家やキャリア官僚の仕事なんて、AIにさせてしまった方が遥かに良いんじゃないかと思うけど、
できないだろうなぁ…
そのAIの仕様を誰がどうやって決めるのか
って部分で絶対に揉めるだろうし。
でも、そんな未来に早く来てもらいたいと思ってしまう今日この頃です。