優待投資もクソダサイ投資です
こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。
正直言って、私には全く関係のない話なんですが、株主優待の廃止が結構続いているようですね。
ブログ村の記事を見ていて「へぇ~」と思っていたんですが、ニュースでこんな記事も出ていました。
株主優待、廃止相次ぐ 海外投資家「不平等」と不満
個人投資家に人気の株主優待を廃止する動きが広がっている。
最近では、オリックスのカタログギフトや日本たばこ産業(JT)の食品詰め合わせが代表例。長期保有が期待できる個人株主を増やそうと商品選びにも工夫を凝らしてきたが、恩恵を受けられない海外投資家から「不平等だ」と不満の声が上がっていた。
(中略)
優待廃止が広がる背景として、大和インベスター・リレーションズの浜口政己コンサルティング部担当部長は「株主平等」の考え方が浸透してきた点を挙げる。近年は、出席者しか受け取れない株主総会の手土産をなくす企業が増えており、「長い目で見れば優待も廃止が進み、還元の軸足が配当に移る」と予想する。
また、東証の市場再編に併せて上場基準の株主数が引き下げられた影響を指摘する専門家も少なくない。従来ほど大勢の株主を確保する必要がなくなったため、企業側に優待品発送などの事務負担を減らしたい思惑があるとみられている。
引用:株主優待、廃止相次ぐ 海外投資家「不平等」と不満(時事通信) – Yahoo!ニュース
なるほどなぁ…
ということで、これについて思ったことをダラダラ書いていきたいです。
自分には関係ない
まず一つ抑えておくべきなのは、この株主優待ってものは日本特有の文化なんですよね。
海外にはこんなことする会社はありません。
継続的にこのブログ読んでくれている人はご存じでしょうが、私は徹底的にポートフォリオから日本関連のものを締め出しています。
世界株式型のインデックス投信も、全て日本を外したものを買っているし、ましてや日本の個別株なんて一つも持っていません。
なんで、まず思ったのは…
優待投資家の皆様、ご愁傷様です。俺には関係ないがね!
ってとこでしょうか?
ただやっぱり、引用記事に書いているように、グローバル化が進むこのご時世で外国人投資家が増えてくると、
そんなもんより配当寄越せや!
ってなるのは致し方ない流れでしょうね。
他人のブログ記事のタイトルだけざーっと見ていたら、地味に悲鳴が上がってる気がしてるんですが、優待廃止されればそれの人気で持っていた株なんかは暴落しかねないし、優待狙いの人はそういうリスクは考えなかったんでしょうか?
そもそも優待狙いの投資自体が邪道です
そもそも論として、優待狙いの投資っていう、桐谷さん的な考え方自体が私は好きじゃありません。
どっちかと言うと、
優待が欲しくて株を買うぐらいなら、普通にその会社の製品を買えばいいやん!
と、考えるクチです。
高配当株投資と優待投資ってある意味似たようなもんですが、高配当投資も全否定しないまでも大嫌いです。
その理由は散々言ってきたので、ここでは割愛します。
リンクを貼っておくので、興味があったら見てください。
理屈は色々とリンク先に書いてますが、概念的な話をするなら、優待投資にしても、高配当株投資にしても…
優待や現金って形で、投資してる会社の経営資源を奪う行為
って意味では同じなんですよね。
理論上は、こんな形で長期保有なんてしたら、ジリジリと企業価値が棄損されて、やがて自分が損失を被ります。
なんで、私はこういう投資は基本的にはやらないことにしています。
本来、投資家が個別株式買うんだったら、こんなことせずに…
投資した企業を応援してやって、企業価値を上げてもらう。
結果として株価が上がって、自分も利益を得る。
という形に持って行くのが王道だし、スジでもあし、長い目で見たら一番勝てるやり方でもあります。
そこで経営資源奪ってどうすんだよ!?
って話です。
めっちゃ当たり前の話ですが、やれ配当、やれ優待って言っている人に、決定的に抜け落ちているのはこの視点だと思います。
優待や配当狙っての投資なんて、目先の現金や商品に目が眩んだクソダサイ投資ですよ。
信用できない会社の株は買わないこと
それにしても、日本人って「優待」とか「配当」って言葉に弱いですよね。
投資を扱った本やブログのタイトルに、このフレーズ入れるだけで読者簡単に増えると思います。
確か、BF太郎氏だった(?)かが、
「現金を持っていても、それを上手く企業価値の向上に結び付けられるケースばかりではない。」
「だから、ある程度配当を貰っていた方がトータルリターンは高くなる。」
みたいな意味の話をしていたかと思います。(記憶が曖昧です。間違っていたらごめんなさい。)
高配当株愛好家のこの理屈は確かに正しいです。
で…これ聞いて、日本人投資家が目先の金品を欲しがる心理には、
会社なんて信用できない
今調子良くてもいつどうなるか分からないよね?
って意識があるんじゃないかなぁなんて思いました。
そりゃ、企業業績も賃金もGDPも殆ど伸びない30年を経験したら、そりゃそうなるよなぁ…
…とは思います。
ただですよ…私なんかは
信用できん会社の個別株なんて、なんでワザワザ買うの?
信頼できる会社を選別する自信がないのであれば、インデックス投資してれば良いんじゃない?
と考えます。
早い話が
経営陣を信用できなくて、目先の金品を要求しなきゃいけないような会社の株なんて買うなよ
という話です。
まぁ一つ断っておくと…BF太郎氏に関して言えば、一応一通りの理屈は理解して高配当株投資を推しているみたいです。
基本的にはお勧めできないと思うんですが、分かっていてやる分には良いと思うんですよ。
分かっていてやる分には。
私自身もこの人のブログの古参読者ですが、この人の主張は概ね正しいと思うし、投資手法は違えどベースにある考え方は自分と似ていると感じます。
故に、「批判しよう」とか「叩こう」とか、そういう意図はありませんので悪しからず。
で…この人のような高配当株投資家は例外的な存在です。
ほとんどの配当・優待厨は、いかにこの手の投資がクソゲーなのか分かっていないし、酷い場合は配当利回りや優待の内容しか見ていません。
こんな中途半端な気持ちで個別株握っていてもロクなことないと思うんですがね。
どうしても優待投資や高配当投資やりたいって言うなら否定はしませんが、理屈だけは理解しておいた方が良いですよ。
あとがき
そういや、昔、野球の中日で監督やってた落合さんが、
「勝つことが最大のファンサービス」
なんて言いながら、ファンサービスが塩対応気味だったものの、どこの球団よりも選手に練習させていたって話を聞いたことがあります。
私は野球見るのは好きですが、特定の球団のファンって感じじゃありません。
だけど、もし、どっかの球団の本当のファンだったら、
ファン感謝デーとかどうでも良いんで、とにかく強いチーム作って優勝してくれよ!
って確かに思いますね。
本当のファンにとっては、ああいう監督って嬉しかったんじゃないですかね??
これは株式投資の世界にも当てはまる話だと思うんです。
「企業価値を上げることが最大の株主還元」
って言ってくれる会社や経営者だったら、株主としては最高じゃないですか。
- その会社に期待するんなら、カネを突っ込んで会社の運営の邪魔はしない。
- 信用できないなら、そんな会社の株には手を出さない。
当たり前のようでいて、これができない人が結構います。
その代表格が優待や配当目当てで株を買う人です。
もちろん、優待投資や高配当株投資の全てがダメという訳ではありません。
が、
期待して株は買うけど、目先の金品を寄越せと会社に要求して経営資源を奪う
という中途半端な姿勢は本当に良くないと思いますよ。