米国アンティークコインも立派な安定資産

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

日本のアンティークコイン業界においては、パフォーマンスの良さからよくイギリスコインが注目されますが、アンティークコインは何もイギリスのものだけじゃありません。

実は、アンティークコイン投資の本場は米国。

この業界ですっかりお馴染みになった鑑定機関のPCGSやNGCも米国の会社です。

今日は米国のアンティークコインのお話と行きたい。

底固い値動き

さて、米国コインの値動きはどうなっているかというと…こんな感じです。

因みにこれは、「PCGS3000 index」という指数で、米国の人気コインの値動きを合算したものです。

こんな指数もあるんやなぁ…と最初思いました。

値動きを見てみると、80年代後半に異常なバブルが一度あり、ここで飛びついたイナゴさん達はさすがに焼かれたと思いますが、そこを除いて超長期で見るとジワジワと価格を上げているのが分かります。

…という話をすると、必ず…

おいおい、この30年でS&P500は何倍になったと思ってんだ?
こんなん、株式と比べたらパフォーマンス悪すぎるやろ!!
こんなマニアックなもの買わなくても、株買ってりゃいいやん!

…というツッコミが入る訳です。

でもね、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、その他大小様々な暴落局面があった訳ですが、お宝系実物資産特有の価格の下方硬直性はさすがのもんだと思いませんか?

そもそも、私も含めてこの手のものをポートフォリオに組み込む人の目的って…

よくある実物資産の投資する目的
  • ボラティリティの大きい株式等の金融資産のリスクヘッジ
  • インフレヘッジ
  • 相続や贈与の際の資産評価額の圧縮
  • 国家が財政破綻するような非常事態への備え
  • この手のものが好きで趣味を兼ねている

といったところで、持つ目的やポートフォリオの中での役割がそもそも違います。

因みに、私はこれ全部当てはまります。

ついでに言うと、米国アンティークコインの場合は愛国心から買われているようなところもあります。

株式なんかはボラティリティ覚悟の上でリターンを取りに行く資産であるのに対し、お宝系実物資産は究極の守りの資産。

比べるもんじゃないですよね。

将来性に対する私の見立て

悪いパフォーマンスにも理由がある?

因みに、私は米国のアンティークコインは保有してません。

理由としては…

米国アンティークコインはなぜ値上がりしにくい?
  • デザインのバリエーションが少なく、一部のマニアを除いて集める楽しみを感じづらい。
  • 米国は比較的富裕層に寛大な国であるため、富裕層が実物資産を使って節税や資産のステルス化を図る動機に乏しい。
  • 投資対象にできそうな人気銘柄は非常に高額で手が出せない。

といったところだろうか。

要は、イギリスコインとかよりも値動きで劣後するには、劣後するなりの理由があると思って見ているんですよね。

良い部分&期待できる要素

だから手を出してこなかったんですが、超長期チャートを見ると、

悪くはないなぁ…?

と思ったりする今日この頃です。

まずは、上述したように、価格の下方硬直性が非常にしっかりしたものであるからです。

さらに言えば、最近の値動きとかを見ていると、インフレヘッジ用の資産としてしっかりワークしているのが良く分かります。

上のチャートのこの3年の部分を拡大したらこんな感じです。

コロナ対策でお金ばら撒きまくった影響で起きたインフレにしっかり反応しています。

なんで、悪い投資対象ではないのかなぁと思ったりはしますね。

何も生み出さないという資産の性質上ある程度やむを得ないのだとしても、米国株に対して今まで値動きが劣後しまくっていたということは、それだけ上値余地があると解釈することもできます。

金融資産に振り向けられていた米国マネーの一部が流入するだけで、大きく値を上げることになるわけですから。

ましてや、この手のものを買うのは富裕層や超富裕層。

良いのか悪いのかは別として、米国は貧富の格差が広がり続けるえげつない国です。

見込み客の資産は経済成長率以上に増えて行くんちゃいますかね?

なーんて思ったりもします。

自分は買いたいか?

そして最後にズバリ…

私は

「米国のアンティークコイン買いたいか?」

と、聞かれたら、正直…

「買う予定はありません」

と答えます(爆)

ゴメンナサイ…。

悪い投資対象じゃないとは思うんで、買うなら買っても…って気もするんですが、他にもっと欲しいものがあるんで。

私の場合、趣味を兼ねているので、

デザインのバリエーションに乏しくて、集める楽しみを感じづらい

ってのが悪い意味で刺さってます。

投資にこういう感情が入り込んでしまうってのも問題じゃないかと思わなくもないですが、まぁ、そういう感じです。