本格的な利上げなんてできないと思う件

こんにちは、そしてこんばんは。窓際投資家です。

世間ではグロース株売りが続いています。

でまぁ…私はと言うと、ポートフォリオの中心はグロース株なんですよね。

故に、私もこの度のグロース株売りで結構被弾してます。

ただその一方で、それでも去年11月と比較して私の個人資産評価額は1割減といったところで、

長いこと投資やってれば、こんなことしょっちゅうあったわ…。

と割り切れるレベルで踏みとどまってくれている感じでもあります。

今日は今後のゲームプランについて、思っていることをダラダラ書いていきたいです。

金利上昇局面はグロース株に逆風

世間では、景気や株価にダメージを与えるリスク承知で米国や欧州が利上げを急いでくるという話がもっぱらです。

その流れで、年末ぐらいからグロース株が結構売られています。

やはり、こういう利上げ局面になると、株式の中でも未来への期待値で株価が支えられているグロース株は売られる傾向にあります。

一応説明しておくと、理論上は

株価=その会社が将来叩き出す利益の総和

だからです。

将来期待できる利益が同じであった場合、その現在価値ってのは金利が高ければ高いほど低くなりますからね。

その上、こういう株の多くは配当も出さないので、利上げ局面で債券や預金の金利が上がってくると投資妙味が落ちてきます。

という理屈で、今のグロース株売りは説明がつきます。

投資方針は変えない

じゃ、窓際族はこれからどうなると予想していて、どう動く方針なのかというと…

端的に言えば、

何も変えません。このまま行きます!

というところです。

極端にバリュエーションが高いグロース株は少しポジションを削ろうかとは思うんですが、大部分はそのまま持ち続けるつもりです。

というのも…

日本や欧州はもちろん、米国も含めて金利を上げるのはそう簡単ではない!

と見ているからです。

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金利は簡単に上げられない

増え続ける借金

これはIMFのHPから拝借した世界全体の債務残高のGDP比の推移を示したグラフです。

この50年間、一貫して債務のGDP比が上がり続けています。

引用:過去最高の226兆ドルに達した世界債務 (imf.org)

資本主義社会は自転車操業社会

この辺は資本主義社会の病理って言えるのかも知れませんけど、

国民や企業に借金してでも(させてでも)消費をさせて、お金を世の中で回して行かないと社会・経済が死んでしまう

という現実が社会のアキレス腱みたいに存在するんですよね。

資本主義社会って、「人や企業に消費をさせ続けないと回らない」という自転車操業みたいな性格があるんです。

だから、2008年の世界金融危機(日本名:リーマンショック)とか、2020年のコロナショックみたいな経済危機が起きると大体において、大規模な財政出動が行われたり、金利を下げて借金をしやすくしたりする手当が行われ、お金の流れが止まらないように手が打たれます。

繰り返される「今良ければ良い」

こうやって手当するのは良いんですが、上記のグラフを見て分かるように手当するたびに債務残高が高止まりして、次に何らかのショックが来てまた債務残高が増えるの繰り返しになっています。

というのも、まず、下手に金融引き締めをすると自転車がコケてしまいますからね。

それに、金融引き締めや増税と言った国民に痛みを強いる政策って大体において不人気で、民主主義国家だとこういう政策を掲げる政治家は当選できません。

結果として、政治や金融政策が「今良ければそれで良い」となりがちで、こんな形になっちまったのだと思われます。

インフレとの共存は不可避

で、民間や公的部門の借金が膨れ上がってくると、それがさらに金融引き締めを困難なものにします。

金利の負担に経済や国家財政が耐えられなくなりますからね。

現実的には、インフレ率や経済成長率よりも金利をやや低めに設定してインフレと共存しつつ、債務者がマイルドに借金を踏み倒せるような政策を取らざるを得ない訳です。

現に、これは米国の10年債の利回りの30年チャートですが、こんな感じです。

引用:米ドル円:米長期金利 チャートと見通し|投資の森 (nikkeiyosoku.com)

超長期で見れば、一貫して金利は下がり続けています。

ここのところ急激に米国の金利が上がりはしましたが、こうした俯瞰で見ると、トレンドラインの範囲内で少し上に振れた程度の話です。

なんで、過度なインフレを退治するために目先でしばらく金利が上がることがあったとしても、大きな目で見れば金利は上がらない、そして簡単には上げることができないと予想します。

要は、大きな流れとしては今までと変わらないハズだし、簡単には変えられないという話です。

で、このインフレ・低金利・カネ余りに対抗できるのがグロース株や実物資産だと思うんですよね。

低金利局面でグロース株が強いのは、上で説明した金利上昇局面でグロース株が弱い理由と逆の話です。

そして、実物資産も、物の価値さえ変わらなければインフレ局面ではインフレ率分の値上がりは見込めます。

私が持っているアンティークコインやカラーストーンもインフレ・低金利・カネ余りに強いと思われるし、万が一、国家が借金苦から国民の財産を取り上げる暴挙に出て来た場合にも強力な資産防衛ツールになり得ます。

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あとがき

ただまぁ…この記事書いていて、自分自身で思ってしまったんですが、

借金しながらひたすら消費して生活レベルを上げ続けないと回らない自転車操業社会

って、とても健全な社会だと思えないんですよね。

しかも、生活レベルが上がるスピード(経済成長率)よりも、借金が増えるペースの方が速いというオマケ付き。

健全な感覚を持っている人間だと、どういう形になるのかは分からないものの

どこかで、誰かが、何らかの形で責任取らされるのでは?

と思うんじゃないだろうか…少なくとも私はそう思います。

不換紙幣の法定通貨を媒介として、国の金融政策でコントロールされる経済…そんな、今当たり前だとされている経済システムが変わっていく可能性にも、長期的には配慮が必要じゃないかと思いました。

それが具体的にどういう形になるのか分からない以上は対策も難しい気がするんですが、金融システムと切り離された実物資産を持っておくことが、その解の一つになる可能性はあるなぁと思います。

なんで、あまり入れ込むのも良くないと思うんですが、これからもアンティークコインやカラーストーンの買い入れも適宜進めて行きたいと思います。